THE GUILTY/ギルティ~デンマーク作品とアメリカ版リメイク作品を比較

THE GUILTY/ギルティの概要

失態を犯し捜査から外されて、一時的に緊急指令室のオペレーターを担当することになった刑事が、ある女性からの1本の通報にのめり込んでいき、何とか女性を助けようと電話口で奮闘するという、スリラー映画です。

最初に放映されたのは2018年のデンマーク作品で、その後2021年にハリウッド・リメイクとしてジェイク・ギレンホール主演で、2021年9月24日よりNetflixで配信されました。

デンマーク作品に於いては2018年のサンダンス映画祭で、ワールド・シネマ・ドラマティック・コンペティション部門で上映され見事観客賞を受賞。また、第91回アカデミー賞外国語映画賞のデンマーク代表作として上映されました。

全てのストーリーが電話での会話。派手なアクションや行動もなく、ただひたすら電話でのやり取りだけが事件の状況を掴むことのできる唯一の方法なのです。

THE GUILTY/ギルティの概要

かつて、電話越しの会話だけで成り立つ映画があっただろうか・・・
 

相手の息遣いや話し方、すすり泣く音に息をのみながら進展を祈るばかり。
 
人間の聴覚から得られる情報は、わずかに11%。
 
電話の先で一体何が起こっている?
 
見えないものは想像するしかない。
 
そして土壇場では衝撃の事実が・・・・・

 
考えるだけでワクワクする作品ではないでしょうか。

今回はアメリカ版とデンマーク版を比較してみました。果たしてどちらがあなた好みでしょうか?

粛々と静かに進行していくデンマーク作品

粛々と静かに進行していくデンマーク作品

ある事件で失態を犯してしまったアスガーは、一時的に緊急指令室のオペレーターに降格となってしまう。現場の捜査から退き退屈な毎日を送っていたのだが、それも聴聞会が終わればまた現場復帰となる。それを期待して何とか毎日をやり過ごしていたのだった。

しかし、誘拐されたと思われる女性イーベンからの緊急通報で状況は一変する。刑事の勘でこの女性は危険な状況に陥っていると察したアスガーは、なんとか電話口で状況を把握しようとするが・・・

最初は退屈な映画そうだな、と思いながらも惹きつけられるように視聴。アスガー役の俳優ヤコブ・セーダーグレンが好印象だったので、しばらく見ることにしました。どうせ見放題だし、つまらなかったら途中で止めようという軽い気持ちが、見て行くうちに画面から目が離せなくなっていきました。

デンマークの人は穏やかなのでしょうか、イライラしているもののあまり表には出さないようです。しかし電話の向こう側から聞こえてくる囁くような言葉やすすり泣く音が凄い緊迫感に包まれたのを覚えています。見えないからこそ余計な想像をしてしまうという心理かもしれません。

特に誘拐された女性の、6歳の女の子がまたリアルさを助長させる電話口での受け答えがすごい!話し方から泣き方まで実際に子供が窮地に陥っている姿そのままを想像させる演技力に感動です。

カティンカ・エヴァース=ヤーンセンという女の子がこの役を担っています。声だけとはいえ素晴らしい役者さん。日本の声優は望田ひまりさんです。

色々なジャンルの映画を観てきましたが、電話の会話だけでストーリーが構成される作品は初めてでした。そして、今まで見た作品の中でも優れた作品の1つに入るでしょう。

映画評価サイトのロッテントマトでは、デンマーク作品に於いて批評家は98%、ユーザー評価でも87%という高い評価を得ています。IMDbでは52,000ユーザーの平均で7.5点という評価ですが、質を重視する映画ファンたちの間ではかなりの高評価と言えるでしょう。

登場人物

アスガー・ホルム=ヤコブ・セーダーグレン

ヤコブ・セーダーグレン
プロフィール
本名:ヤコブ・セーダーグレン(Jakob Cedergren)
生年月日:1973年1月10日
出身地:スウェーデン ルンド
身長: 186cm
職業:俳優
活動期間:1998年~現在
受賞歴:ボディル賞 主演男優賞、 ロバート賞 主演男優賞

主な出演作品
『Edderkoppen』ドラマ ビャーネ・マドセン 2000年
『THE KILLING/キリング』ドラマ デッサウ 2007年1月7日~2012年11月25日
『ザ・スクワッド』キャスパー 2015年


イベン・エスターガード=イェシカ・ディナージュ(声の出演)

誘拐された女性として
イェシカ・ディナージュ
プロフィール
本名:イェシカ・ディナージュ(Jessica Dinnage)
生年月日:1993年10月22日
職業:女優
活動期間:2017年~現在

主な出演作品
『ザ・レイン』ドラマ リー 2018年


ラシッド=オマール・シャガウィ(声の出演)

アスガーの相棒刑事として
オマール・シャガウィ
プロフィール
本名:オマール・シャガウィ(Omar Shargawi)
職業:俳優、監督、作家


ミケル・ベルグ=ヨハン・ゴッタルド・オルセン(声の出演)

イーベンの元夫で誘拐犯として
ヨハン・ゴッタルド・オルセン
プロフィール
本名:ヨハン・ゴッタルド・オルセン(Johan Gotthardt Olsen)
生年月日:1969年3月25日
出身地:デンマーク
職業:俳優、音楽家


マチルデ=カティンカ・エヴァース=ヤーンセン(声の出演)

イーベンとミケルの6歳の娘として
カティンカ・エヴァース=ヤーンセン
プロフィール
本名:カティンカ・エヴァース=ヤーンセン(Katinka Evers-Jahnsen)
生年月日:2006年10月9日
出身地:デンマーク
職業:女優

主な出演作品
『チェスナットマン』ドラマ エンゲルス 2021年



ジェイク・ギレンホールの演技力が光るアメリカ作品

ジェイク・ギレンホールの演技力が光るアメリカ作品

日本では2021年9月24日からNetflixで公開されたリメイク版。

デンマーク作品とは違い、事件の起きた日は大きな山火事が起きていて、他の事件になかなか手が回らないという状況設定でした。

また主人公のジョー・ベイラー(デンマーク作品ではアスガー)は、元妻と親権を争っていて、自身が喘息というちょっと訳アリの設定です。

セリフや進行状況はほぼオリジナルと同じ。しかしここで、大俳優ジェイク・ギレンホールを目立たせたい制作側が趣向を凝らしました。さすがジェイク!一生懸命それに応えたようです。『ブロークバック・マウンテン』や『ゾディアック』、『ナイトクローラー』などを見ているだけに、素晴らしい役者さんとわかっていますので、ちょっと残念な脚色でした。あくまでも個人的感想ですが。内容を言ってしまうとネタバレになってしまうので、見てからのお楽しみということで。

個人的には入れない方が良かったかな~という感想ですが、サプライズを期待している方には良いかもしれません。

また、声の出演でも豪華俳優が起用されていますので、注意深く聞いていただけると良いかもしれませんね。

登場人物

ジョー・ベイラー=ジェイク・ギレンホール

ジェイク・ギレンホール
プロフィール
本名:ジェイク・ギレンホール(Jake Gyllenhaal)
生年月日:1980年12月19日
出身地:カリフォルニア州ロサンゼルス
身長: 182cm
職業:俳優
活動期間:1991年~現在

主な出演作品
『遠い空の向こうに』1999年
『ドニー・ダーコ』2001年
『デイ・アフター・トゥモロー』2004年
『ブロークバック・マウンテン』2005年
『ゾディアック』2007年
『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』2010年
『ラブ & ドラッグ』2010年
『ミッション: 8ミニッツ』2011年
『エンド・オブ・ウォッチ』2012年
『プリズナーズ』2013年
『ナイトクローラー』2014年
『ノクターナル・アニマルズ』2016年
『ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜』2017年
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』2019年


エミリー・ライトン=ライリー・キーオ(声の出演)

誘拐された女性として
ライリー・キーオ
プロフィール
本名:ライリー・キーオ(Riley Keough)
生年月日:1989年5月29日
出身地:カリフォルニア州ロサンゼルス
身長: 170cm
職業:女優、モデル
活動期間:2003年~現在
著名な家族:エルヴィス・プレスリー(祖父)、プリシラ・プレスリー(祖母)、リサ・マリー・プレスリー(母)

主な出演作品
『マジック・マイク』2012年
『マッドマックス 怒りのデスロード』2015年
『ローガン・ラッキー』2017年
『ハウス・ジャック・ビルト』2018年
『悪魔はいつもそこに』2020年


ヘンリー・フィッシャー=ピーター・サースガード(声の出演)

エミリーの元夫で誘拐犯として
ピーター・サースガード
プロフィール
本名:ピーター・サースガード(Peter Sarsgaard)
生年月日:1985年10月5日
出身地:イリノイ州 (スコット空軍基地)
身長: 180cm
職業:俳優
活動期間:1995年~現在
配偶者:マギー・ギレンホール 2009年~
著名な親族:ジェイク・ギレンホール(義弟)

主な出演作品
『ボーイズ・ドント・クライ』1999年
『K-19』2002年
『ニュースの天才』2003年
『フライトプラン』2005年
『17歳の肖像』2009年
『グリーン・ランタン』2011年
『マグニフィセント・セブン』2016年
『倒壊する巨塔-アルカイダと「9.11」への道』ドラマ 2018年

バイオグラフィーはこちら

リック=イーライ・ゴリー(声の出演)

ジョーの相棒刑事として
イーライ・ゴリー
プロフィール
本名:イーライ・ゴリー(Eli Goree)
生年月日:1994年5月26日
出身地:カナダ ノバスコシア ハリファクス
身長: 188cm
職業:俳優
活動期間:2000年~現在

主な出演作品
『ハンドレッド』ドラマ 2014年~2017年
『リバーデイル』2018年~現在


アビー=クリスティアナ・モントーヤ

エミリーとヘンリーの6歳の娘として
クリスティアナ・モントーヤ
プロフィール
本名:クリスティアナ・モントーヤ(Christiana Montoya)
生年月日:2013年2月17日
出身地:カリフォルニア州アーバイン
職業:女優
活動期間:2021年~現在

主な出演作品
『A Place in the Field』2021年


ビル・ミラー=イーサン・ホーク(声の出演)

刑事でジョーの上司として
イーサン・ホーク
プロフィール
本名:ガイ・エドワード・ピアース(Guy Edward Pearce)
生年月日:1970年11月6日
出身地:テキサス州 オースティン
身長: 179cm
職業:俳優
活動期間:1984年~現在
著名な家族:マヤ・ホーク(娘)

主な出演作品
『いまを生きる』1989年
『生きてこそ』1993年
『ガタカ』1997年
『トレーニング デイ』2001年
『その土曜日、7時58分』2007年
『フッテージ』2012年
『パージ』2013年
『6才のボクが、大人になるまで。』2014年
『マグニフィセント・セブン』2016年
『魂のゆくえ』2017年
『ビリー・ザ・キッド 孤高のアウトロー』2019年


THE GUILTY/ギルティ オリジナル・リメイクの比較まとめ

THE GUILTY/ギルティのオリジナル版とリメイク版を比較してきました。結局はデンマークのオリジナル作品の方をひいきしてしまったような形になってしまいましたが、アメリカ版も決して悪い作品ではありません。

しかし、こういった作品に大スターを起用してしまうと、見せ場を作らなければなりませんので、その脚色の仕方次第で良作にも駄作にもなり得るという結論ですね。

オリジナル版の主演を務めたヤコブ・セーダーグレンの作品を初めて視聴しましたが、とても演技力のある魅力溢れる俳優さんですね。幼い頃にコペンハーゲンに家族と移住し、デンマーク国立舞台芸術学校で演技を学んだということです。

今後の彼の作品に注目していきたいと思います。

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