チェルノブイリ~地球最大の人的災害の真実!

海外ドラマ『チェルノブイリ(chernobyl)』の概要

『チェルノブイリ』は、モスクワ標準時間で1986年4月26日午前1時23分、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起こった原子力事故を、発生から裁判まで詳細に描いたドラマです。

舞台がソビエトなのでロシア語だろうと思いきや、全編で英語が使われていたことに遺憾を示す視聴者もいるようですが、アメリカとイギリスの作品ということでここはあまり触れたくない部分ですね。

内容としては現地側から見たチェルノブイリの事故を厳密に分析していることが詳細に伝わり、素人でもわかりやすいストーリーとなっています。

日本では広島・長崎の原爆投下や、津波による福島第一原発事故などを経験しており、地球規模と言われたチェルノブイリ原子力事故に興味のある方も多いと思います。

この作品はアメリカのHBOとイギリスのSky UKの共同制作により、2019年5月6日から6月3日に渡り全5話(放送時間330分)が放送されました。その後批評家やユーザーの間で高い評価を受け、第71回エミー賞リミテッドシリーズ部門作品賞、監督賞、脚本賞を受賞。他にも主演男優賞(ジャレッド・ハリス)、助演女優賞(エミリー・ワトソン)、助演男優賞(ステラン・スカルスガルド)らがノミネートされています。更に、第77回ゴールデングローブ賞テレビドラマ部門で、作品賞と助演男優賞(ステラン・スカルスガルド)を受賞。

終始英語ではあるものの、35年前のソ連の情勢がはっきりと伝わってきました。ソ連独特の上から目線の対応は、平和な日本に暮らしている私にとっては理解しがたいものであり、また、アメリカとイギリスの制作ということで、多少の脚色はあるのかもしれませんね。

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人類と自然に最も影響を及ぼした人災事故

人類と自然に最も影響を及ぼした人災事故

感想としては、福島の事故の時は県外ですが周辺の県に住んでいるため、毎日放射能レベルを計測するというトラウマに陥っていました。しかし、幸いなことにさほどの影響もなく現在まで無事で生きています。しかし、チェルノブイリ原子力事故は、初期対応のずさんさから死者や被爆者が福島とは比べ物にならないくらい出てしまいました。

2000年4月時点発表での被ばく者の総数はロシアの事故処理従事者86万人(内55,000人死亡)、人口5000万人のウクライナ国内の国内被曝者総数342万7,000人(内作業員だった人の86.9パーセントが病気に罹っている)、中でも子供の甲状腺がんの罹患率が急上昇、更に奇形児や障害を持つ子供の出生率が上昇しています。

他にも作物や水の汚染などの影響が北半球全域に及ぼすことに・・・・・

そんな訳で、この作品は普通の災害を扱った作品とは比べものにならないくらいに怖いです。視聴する方は心して見て下さいね。

チェルノブイリ(字幕版)それは人的被害が人類史上最悪の事故の一つであった。1986年4月26日、ソビエト連邦チェルノブイリ原子力発電所で大規模な爆発が起こり、核物質がベラルーシ、ロシア、ウクライナそして遠くはスカンジナビア、西ヨーロッパまで飛来した。この心を掴むパワフルな5話からなるミニシリーズは、早朝に起きた爆発からその後数週間、数ヶ月間の間の大混乱と人的被害の悲劇を見せる。キャストはジャレッド・ハリス、ステラン・スカルスガルド、エミリー・ワトソン。
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海外ドラマ『チェルノブイリ(chernobyl)』のあらすじと見どころ(ネタバレ注意!)

本作品を視聴するにあたりまして言わせていただきたいことがあります。

作品中の殆どのシーンで喫煙する場面があります。禁煙化が進んでいる現代と違い、2000年代以前はどこででも喫煙する姿が見られていました。ましてソビエト連邦時代のことですので男性女性問わずタバコを吸っている人が多く見られていたようです。

時代背景を明確にするために、作品中での喫煙シーンは欠かせないものとなっているようです。そのため、タバコが嫌いな方には胸の悪くなるような印象を感じてしまうでしょう。そんな方にはあまりお勧めできない作品です。

全編を通しての流れは、チェルノブイリ原子力発電所4号炉で核爆発が起こり、その後政府の会議が行われ(この頃はゴルバチョフ書記長だった)現場の事後処理をする人たち、原因を究明する科学者たちと時系列で進んでいきます。

妊娠している消防士の妻が、止めるのも聞かず瀕死の状態の夫に触れてしまったことにより、出産して間もなく赤ちゃんが死んでしまう。被爆した母親には影響がなく、お腹の中の胎児がすべて吸収してしまったのだと科学者のウラナ・ホミュックが言った言葉。これはかなりショックでした。

地下に穴を掘っていく炭鉱夫

液体窒素を用いる熱交換器を地下に設置するため、地下に穴を掘っていく炭鉱夫たちや、黒鉛(グラファイト)を炉心に捨てるために雇われた人たちなど、命を削った人があまりにも多すぎるという現状。

最終回の裁判の場面では、勇気を振り絞って真実を述べる原子力科学者のヴァレリー・レガソフに心打たれました。そしてレガソフがボリス・シチェルビナに向かって「現場にいる人間は皆5年後に死ぬ」といった言葉が頭から離れません。実際にはシチェルビナは爆発から4年ほどで亡くなっているようです。

とにかくショックな場面が多すぎるチェルノブイリですが、とても勉強になりますし知っていて損はないと思います。原爆や原発と関係の深い日本だけに、ある程度の知識として視聴するのもありですね。

第1話「1時23分45秒」1:23:45

第1話「1時23分45秒」

冒頭でレガソフが録音機に向かって事故の詳細を録音していた。その後、5~6本のテープを新聞紙に包んで密かにある場所に隠すのだった。そして車に乗っている男に目くばせすると家に入り、首つり自殺を図ってしまう。

時間が遡り、舞台はチェルノブイリ原子力発電所へ。1986年4月26日になったばかりの午前1時を過ぎた頃、発電所で爆発音が鳴り響く。ワシリー・イグナテンコ消防士の妻リュドミラが夜中に目を覚ますと、発電所から爆発音が聞こえ、窓からは建屋から上がる炎と青白い光束が見えた。その後ワシリーが発電所に呼び出されることに。現場に駆け付けると、あたりには黒いブロックのような塊が散乱していた。その物体を触った一人の消防士が、手に重度の火傷を負うことに。ワシリーは口の中に金属の味を感じていた。

発電所の中では技師たちが原因を探るために炉心を確かめに行くのだが、既に炉心はなく建屋は壊滅状態だった。しかし発電所の責任者であるディアトロフ副技師長は、炉心がなくなるはずがないから注水作業を続けるように命令する。逆らえば首がかかることを知っている従業員たちは、ディアトロフが間違っていても言うとおりにするしかなかったのだった。

その頃、ワシリー夫妻の住んでいるアパートでは、火事の様子を見ようと見物人が近くの鉄橋の上に集まっていた。空からは雪のような死の灰が降り注いでいる。夜中のためそれが何なのかわからず、子供も大人も大はしゃぎをしていた。

現場では消防士たちが嘔吐して次々と倒れてしまう。そして発電所の技師たちもすでに瀕死の者や顔が放射能による火傷でみるみる様態が悪化していくことに。

その後ゴルバチョフや官僚たちが集まり、そこにクルチャトフ原子力研究所の第1副所長であるヴァレリー・レガソフ博士も呼ばれ対策を練る。周りが事態を軽視している状況でレガソフは最悪の事態を説明するのだった。

この時点で一番怒りを覚えたのは、ディアトロフ副技師長です。彼は部下の話を信じようとしないのか、わかっていても責任を誰かになすり付けるためなのか、大変な事態になっていることを認めようとしませんでした。それが犠牲者を増やした要因かもしれません。

第2話「現場検証」Please Remain Calm

第2話「現場検証」

白ロシア原子力研究所のウラナ・ホミュック博士は、職場で徹夜していたのか自身の机で目覚める。後から来た同僚が窓を開けると、途端に放射能計測器の警告音が鳴り響く。計測器を確認しても8ミリと異常はないようだった。ホミュック博士が窓の外の汚れをふき取り、検査機にかけるとヨウ素131という数字が出る。これはウラン235の核分裂生成物で、原子炉が壊滅したことを意味するものだった。

240キロ先にあるイグナリナ原発は異常なしだった。そこで400キロ先のチェルノブイリ原発に電話をしてみるが誰も出なかった。その頃チェルノブイリ原発のあるプリピャチ市の病院では、消防士たちの多くが火傷で担ぎ込まれていた。しかし、この手の火傷に無知な医師は役に立たなく、知識のある看護師長が着ていた消防服を全部脱がせて廃棄する。病院の外にはワシリーの妻リュドミラが、制止を振り切って病院に駆け込むのだった。

一方政府の委員会に出席したレガソフ博士は、周りがあまりにも状況を軽視しているのに見かねて、炉心は完全に無くなっていてもはや危機的状況だと訴える。そこでゴルバチョフは、シチェルビナ副議長とレガソフ博士に現地調査に行くよう命令するのだった。

シチェルビナは原子力の事には無知だったため、レガソフに説明を求める。頑なに危機的状況を訴えるレガソフに疑心暗鬼になっていたのだった。しかし2人が現地について映った光景は、黒煙を噴き上げる建屋に黒鉛(グラファイト)が散乱している目も当てられない状況だった。これでレガソフを信じたシチェルビナは、レガソフに従うことにする。

その後ヘリコプターにより5,000トンのホウ素と砂(ケイ素)を建屋に投入する作業をして、ようやく事態が収まったかに見えたのだが、それを知ったウラナ・ホミュック博士がチェルノブイリに駆けつけてレガソフに警告するのだった。

詳細は、砂とホウ素の投下によって火は消えるが炉心の温度は上昇すると言う。それを知っていたレガソフは1か月の猶予があると思っていたのだ。しかしホミュックは2日しかなく、2日後には生体遮断を溶かしてその下の貯水槽に入るが、貯水槽が空の状態だと想定していたレガソフに対して、消火作業で大量の水が既に入っているとホミュックは想定。

溶岩となった砂が貯水槽に入ると7000立方メートルの水は瞬時に蒸発し、2~4メガトンの水蒸気爆発が起き、半径30キロ以内の建物は完全に破壊されることになる。

次々と問題の起きるチェルノブイリ。その後貯水槽の水抜き作業が行われるのですが・・・・・

第3話「KGB」Open Wide, O Earth

第3話「KGB」

自ら命を懸けて貯水槽の水抜き作業を買って出た3名の技術作業員は、なんとか作業を成功させることに。レガソフとシチェルビナは、3人は既に死んでいるかもしれないと懸念していたので胸を撫で下ろすのだった。

途中聞こえる「シュッシュッシュ・・・」という音、そして線量計が「ジジジ」となる音が次第に大きくなっていく様子は、効果音なのか実際になっていた音なのかわかりませんでしたが、この音によって次第に緊迫感が増していきます。

一方爆発から4日後、モスクワに来ていたワシリー・イグナテンコ消防士の妻リュドミラは、夫の入院しているモスクワ第6病院を訪ねます。しかし看護師は面会謝絶だと言い合わせてもらえません。そのため彼女は1人の看護師にお金を渡して中に入れてもらうことに成功します。

しかし、夫がどれだけ危険な存在であるかを知らされていないリュドミラは、ただの火傷だと思い看護師が制止するのも聞かずにワシリーと抱き合うことに。何故危険を知らされないかは、当時のソ連の体制に問題があったようです。その時リュドミラは妊娠初期の段階でした。ワシリーは見た目は回復に向かっていると思われていたが、その後壮絶な苦しみを味わうことに。

その頃レガソフは、プリピャチの住民を避難させたのは、原発から30キロの距離だということを知って、ソビエトの原子力に対するあまりの無知さに怒りを隠し切れなかった。その後現場を管理している官僚が消火はほぼ完了し、ヨウ素131とセシウム137の放出量も減少していると報告。

それと反比例して炉の温度は上昇してジルコニウム95が急増していた。それは「メルトダウン(炉心融解)」が始まったことを意味していたのだった。

ゴルバチョフは世界に原発事故の詳細を知られてしまったことで対策に追われていた。その時シチェルビナからの電話で消火の成功とメルトダウンの詳細を聞かされる。メルトダウンにより融解した燃料はプリピャチ川に流れ出て飲み水や作物の汚染され、5000万人の生活に影響を及ぼすことになるという。

対策として、熱交換器を地下に設置するために今ある液体窒素すべてが必要だと申し出るのだった。更に燃料流出を防ぐために炉心の下に貯蔵庫を作ることを提案。その犠牲となるのは・・・・・

第4話「掃討作戦」The Happiness of All Mankind

第4話「掃討作戦」

レガソフの提案により、住民は危険の少ない地域への避難を余儀なくされ、それによって取り残されるペットや家畜、野生動物は全て汚染されていると考え1匹残らず処分されることに。そのため、このエピソードは最も残酷な印象を残すストーリーとなります。

爆発から4か月後、まず対処するべき最優先事項は、塔の上に乗っている黒鉛(グラファイト)のかけらを1つ残らず炉に落としてやることでした。グラファイトが建屋の屋根にある限り、原子炉の封じ込め作業が出来ないからでした。人間の手でやることが極めて危険なため、ロボットを導入することに。

一方有志で集められた一般作業者たちは、道路を清掃する者、動物を探して駆除する者などに分かれて少ない報奨金で命を削る作業が開始される。動物駆除担当になったパベル・グレモフは、先に作業をしていたバチョーに「一発で殺せ、苦しませるな」と忠告を受けますが・・・・その後生まれて間もない子犬4匹と助けを求める親犬を発見したパベルは撃つことが出来ません。

ウラナ・ホミュックは爆発の原因を探るべく、病院にいる生き残った原発の技術者たちをに、当時何が行われていたのか聞いてまわり詳しく調べていた。爆発の張本人とされるアナトリー・ディアトロフは、責任逃れをするかのようにホミュックに対して非協力的でした。しかし、その部下だったレオニード・トプトゥノフとアレクサンドル・アキーモフは、瀕死の状態の中真実を述べ、その話は一貫していました。

建屋の黒鉛除去作業には、西ドイツ製のロボット「ジョーカー」が使われることに。だが遠隔操作で前に進んだジョーカーは、すぐに壊れてしまう。怒ったシチェルビナはすぐにモスクワに電話を入れたが、「核爆発はなかった」と定義づける政府は、実際の線量である毎時12,000レントゲンでなく、毎時2,000レントゲンと偽って導入したことを知る。

どうにも手立てがなくなったレガソフは、「生体ロボットを使う」と言い出す。つまり人間・・・・・1986年10月、1回800ルーブル(現在の日本円で約1,200円)で雇われた若者たちが、建屋に登り3名づつ90秒間でグラファイトを炉に落とす作業を開始。鉛の防具を付けてはいるものの、その効果はあまりないだろうとされていた。

リュドミラは1人公園で遊ぶ子供たちを眺めていた。その時陣痛が始まるここに。結果はとても悲しいものだった。

第5話「真実」Vichnaya Pamyat

第5話「真実」

いよいよ真実が明らかになる最終話。爆発が起きる12時間前の4月25日に時間は遡る。チェルノブイリ原発技術作業員のユブチェンコが、子供に肩車をして楽しそうに歩いていた。この日は夜勤で爆発の事故で建屋内で亡くなることに。シトニコフ副技師長は、妻との楽しいひと時を過ごしていた。彼はチェルノブイリ原子力発電所の所長ヴィクトル・ブリュハノフとニコライ・フォミン技師長の命令で建屋の屋上での確認を余儀なくされ死亡。

そんな事故が起こるとは知る由もなく、これが家族との最後となった作業員の姿だった。そこにカバンを抱えて歩いている1人の男が。チェルノブイリ原子力発電所の副主任技術者アナトリー・ディアトロフだった。

ディアトロフ、ブリュハノフ、フォミンの3人が、チェルノブイリ原発で行うテストについて話し合っていた。実験のために出力を1600メガワットに落としたことをブリュハノフに報告すると、生産能力が下がるとの理由で政府から要請があり、実験は10時間延期になった。そこで実験は日勤の技術員から、何も知らされていない夜勤の技術員に交代となる。

トプトゥノフとアキーモフは出力を700メガワットまで下げるようディアトロフに指示されるが、手順書を見ると大部分が消されていた。詳しいものに聞くと消された手順書通りにやれと。その後700まで下げるのだが、計器は700をどんどん下回っていった。ディアトロフは責任をトプトゥノフとアキーモフになすりつけ、何とかしろというばかり。しかし出力は29まで下降してしまう。

ディアトロフは何としても出力を上げろと命令し、出て行ってしまうのだった。ここから負の連鎖が始まります。

時間は現在に戻り、ディアトロフ、ブリュハノフ、フォミンの裁判が始まる。ホミュックから真実を言うように説得されたレガソフは、緊張の面持ちで裁判を迎える。ウィーンでの報告会で嘘をついたレガソフは、この裁判でも同じ発言をしてその見返りに、KGBのチャルコーフと炉を安全なものに直すことを約束するのだが・・・

最初に証人となったのはシチェルビナだった。チェルノブイリ原発の4号炉が完成したのは1983年で、この時ブリュハノフは完成を証明する書類の提出と共に、年内に完成させた功績としてブリュハノフは「社会主義労働英雄」を、フォミンは「労働献身記章」を、ディアトロフは「赤旗勲章」を授与された。しかしこの書類には嘘があったのです。

安全性実験全てを完了させていなければならないところ、1つ残っていたのでした。3度の実験で失敗し、今回の事故が4度目の実験だったのです。それは電力が絶たれた場合のタービン回転の実験でした。

次にホミュックの証言。実験の延期で10時間にも渡る1600メガワットの電力維持の結果、毒が発生したこと。そして経験の浅い技師が何も知らされないまま高度の実験をさせられたこと。2つの要因が重なったことにより事故が起こったことを証言。

さいごにレガソフの証言です。レガソフは電力ができる仕組みと今回の事故で起こった核爆発の仕組みについて詳しく説明した後に、事故を起こしたのはディアトロフ、ブリュハノフ、フォミンの3名だが、もう1つの要因を話し出すのでした。

チェルノブイリのキャスト

1.ヴァレリー・レガソフ=ジャレッド・ハリス

ヴァレリー・レガソフ:ジャレッド・ハリス

ジャレッド・ハリスのプロフィール
生年月日:1961年8月24日
出生地:イギリス ロンドン ハマースミス
身長: 182 cm
 
主な出演作品
映画
『バイオハザードII アポカリプス』
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』
『リンカーン』
テレビドラマ
『マッドメン』
『ザ・クラウン』
『チェルノブイリ』


ソビエト連邦の化学者でソビエト連邦科学アカデミー会員に一人。チェルノブイリ原子力発電所事故の時に調査委員会責任者を務めます。

彼はロシア西部のトゥーラで、労働者の家庭に生まれます。モスクワのメンデレーエフ記念化学工科大学の工業物理化学科を卒業後、モスクワのクルチャトフ原子力研究所で核燃料加工に関する卒業論文を執筆。シベリアの放射性化学工場で2年間の勤務を経てクルチャトフ研究所で開発業務に携わります。

1972年に博士号を取得してクルチャトフ研究所副所長に就任、その後第一副所長となります。 1978年から83年までモスクワ物理工科大学教授を務め、1983年にモスクワ大学化学部化学工学科長へ。

1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故の事故処理担当として現場に向かいます。彼の事故処理方法は的確で、地球規模の災害から救う貢献をしています。ウィーンで開かれたチェルノブイリ事故検討専門家会議にソ連代表として出席。しかし、この会議ではソ連の原発の真実を明らかにせず、モスクワで行われた裁判で真実を述べ、政府の反感を買うことに。

ヴァレリー・レガソフ
放射線の影響から体は蝕まれていきます。事故から2年後の1988年4月26日、チェルノブイリ原発事故の真実を録音した彼の回想録テープを、ソ連共産党機関紙 「プラウダ」 の科学担当記者ウラジーミル・グーバレフに遺し、翌日の27日にレガソフの遺体が発見されることに。

そのテープを「プラウダ」が公表したことにより、ソビエト政府はチェルノブイリの事故を黙殺できなくなります。その結果レガソフが何よりも望んでいたRBMK炉の設計上の欠陥を認め、事故の再発を防ぐために原子炉の改良が成されました。

2.ボリス・シチェルビナ=ステラン・スカルスガルド

ボリス・シチェルビナ:ステラン・スカルスガルド

ステラン・スカルスガルドのプロフィール
生年月日:1951年6月13日
出生地:スウェーデン・ヨーテボリ
身長: 191cm
息子たち:アレクサンダー・スカルスガルド、グスタフ・スカルスガルド、ビル・スカルスガルド、ヴァルター・スカルスガルド
 
主な出演作品
映画
『レッド・オクトーバーを追え!』
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』
『アミスタッド』
『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ
『天使と悪魔』
『マイティ・ソー』シリーズ
『アベンジャーズ』シリーズ
『DUNE/デューン 砂の惑星』
テレビドラマ
『チェルノブイリ』


ウクライナ生まれで、1939年に共産党に入党し、ウクライナ共産党ハリコフ市委員会書記、ソ連邦共産党イルクーツク州委員会書記、同党チュメニ州委員会第一書記などを経てソ連邦石油ガス工業企業建設相、ソ連邦閣僚会議副議長を歴任。

第二次世界大戦中、彼は鉄道を使った兵站の管理責任者でした。その後シベリアの共産党局長として、イルクーツクダムやブラーツクダムの建設、シベリア地方のすべての都市の建設など、多くの事業を任されています。

1986年4月、チェルノブイリ原発事故で事故処理のため現地で指揮を執ることに。最初は事故のことを軽く考えていたがレガソフと共に行動をするようになり、原子力がいかに危険なものかを知らされる。

事故処理では大量のヨウ素や砂など必要な物資の手配やプリピャチ市の住民の避難、消火活動から除染活動などに至るまでの多くの事を指揮しています。

チェルノブイリ後はアルメニアを襲った巨大地震の被災地救済活動の指揮をしていましたが、チェルノブイリの影響を受け、事故から4年後の1990年8月22日に70歳で亡くなっています。ソ連側はチェルノブイリと彼の死の因果関係をはっきりと公表していません。しかし、裁判の最中での吐血は核の被災によるものと断定できるのではないでしょうか。

3.ウラナ・ホミュック=エミリー・ワトソン

ウラナ・ホミュック:エミリー・ワトソン

エミリー・ワトソンのプロフィール
生年月日:1967年1月14日
出生地:イングランド ロンドン・イズリントン
 
主な出演作品
映画
『奇跡の海』
『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』
『アンジェラの灰』
『パンチドランク・ラブ』
『レッド・ドラゴン』
『博士と彼女のセオリー』
テレビドラマ
『チェルノブイリ』
『サード・デイ 〜祝祭の孤島〜』



ストーリー上で白ロシア原子力研究所の博士という想定のウラナ・ホミュックですが、実際の写真もなく事故に対しての具体的な対応を何も見つけることが出来ませんでした。調べても出てこなかったわけは、実際には彼女は存在せず、事故処理を行い真実を語ったことによって、政府から迫害されたレガソフの後ろ盾になって救済した科学者たちがいました。その内の数名は政府に異を唱えて収監されたということ。そんな科学者たちを象徴する存在として「ウラナ・ホミュック」が創作されたということです。

レガソフがヨウ素と砂で消火する対策をしていた時、貯水槽には水が空だったと想定。しかし実際は水が満タンでこのまま要素と砂を投入し続けると2日で大規模な水蒸気爆発を起こすことを知らせてくれた救世主です。その後チェルノブイリで実験に直接携わった技術員たちの証言を取り、爆発した原因を解明していきます。

裁判前にレガソフに対して「クルチャトフ研究所や電力電化省の科学者たちはあなたの証言を聞いて正しく理解する陪審員よ」と真実を述べることを説得します。事故の真相を公表して火付け役になれと言います。

正義感が強く信念のある女性です。しかしこの人物はあくまでも象徴であり、実際に勇気を振り絞って真実を語ったのはヴァレリー・レガソフなのです。その心の葛藤そのものがホミュックだったと想像します。

4.アナトリー・ディアトロフ=ポール・リッター

アナトリー・ディアトロフ:ポール・リッター

ポール・リッターのプロフィール
生年月日:1966年12月20日
出生地:イングランドケント州グレイヴズエンド
没年月日:2021年4月5日脳腫瘍(54歳没)
没地:イングランドケント州フェイヴァシャム
 
主な出演作品
映画
『007 慰めの報酬』
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
『インフェルノ』
テレビドラマ
『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』
『チェルノブイリ』



1931年、ロシアのアタマノヴォで生まれ、ロシア国立原子力研究大学在学中にモスクワ工学物理研究所の電気技師として務め、卒業後コムソモリスクオンアムールの造船工場で、潜水艦の原子炉設置に携わっています。その時2.0シーベルトの放射線を受け、軽度の放射線障害を発症します。

1973年にプリピャチに移住し、チェルノブイリ原子力発電所の3号機と4号機の上級管理職になります。チェルノブイリの事故では4号機原子炉の試験監督をし、その際に5.5シーベルトの放射線に晒されましたが生き残ります。

後の裁判で、安全上問題のある試験運転によって多大な災害を引き起こしたとして、10年の実刑判決を受け強制労働の刑に処されました。しかし、多くの人権派によって刑期が短くなり、早期に釈放されました。彼はチェルノブイリでの放射線障害により、長年苦しみぬいて1995年に心不全で死去しています。

5.ヴィクトル・ブリュハノフ=コン・オニール

ヴィクトル・ブリュハノフ:コン・オニール

コン・オニールのプロフィール
生年月日:1966年8月15日
出生地:イギリス ウェストン=スーパー=メア
身長:173 cm
 
主な出演作品
映画
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』
テレビドラマ
『Criminal Justice』
『チェルノブイリ』



チェルノブイリ原子力発電所の所長で、原発事故の主要責任者です。しかし、この事故を目の当たりにしていた人は、ドラマの中でブリュハノフが罪深き人間として一方的に描かれていることに憤りを感じているようです。

事故が起こった時は現場にいた訳ではなく、ブリュハノフはこの事故の悲惨さを理解していなかったというのが実情。ソ連では経験のない未曽有の事故で、所長であってもどうすることも出来なかったのです。確かに報告では共産党中央委員会原子力発電部長のマリインに、事故が起こったが原子炉は無事であると伝えていたようですが、党の上司に事故の本当の状況を報告すれば、すぐさま解雇されるのが予想できたのでためらったと思われます。

彼はディアトロフと同じく懲役10年の判決を受け強制労働の刑に服します。現在も存命だということ。

6.ニコライ・フォーミン=エイドリアン・ローリンズ

ニコライ・フォーミン:エイドリアン・ローリンズ

エイドリアン・ローリンズのプロフィール
生年月日:1958年3月27日
出生地:イギリス ストーク・オン・トレント
身長:173 cm
 
主な出演作品
映画
『ハリーポッター』シリーズ
『Darkest Hour』
テレビドラマ
『チェルノブイリ』



ドラマの中でニコライ・フォミン技師長という人物は、出世欲の強い気弱な人間という印象でした。しかし、当時の技師たちの話では、彼はドラマの中のような人間ではなかったと言っていたのです。

ディアトロフ、ブリュハノフと同じく懲役10年の判決を受け強制労働の刑に服します。彼は拘置所の中で自殺未遂を図ったと報道されました。存命ですが、今でもチェルノブイリの事故に自責の念を抱いているようです。

彼の言葉を引用させていただきました。

「ただ一つのことで自責の念に駆られる。それは、発電所を稼働させるのには機械がもっとも重要だとかつて考えていたということだ。しかし人が一番大切なのだということが分かった。私は人の価値を過小評価していたのである」
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7.ミハイル・ゴルバチョフ=デヴィッド・デンシック

ミハイル・ゴルバチョフ:デヴィッド・デンシック

デヴィッド・デンシックのプロフィール
生年月日:1974年10月31日
出生地:スウェーデン ストックホルム
 
主な出演作品
映画
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』
『裏切りのサーカス』
テレビドラマ
『チェルノブイリ』



まず、ゴルバチョフ書記長を演じた役者、デヴィッド・デンシックさんに拍手!というか、冷戦時代のソ連の印象を表に出したかったのか、ゴルバチョフの描かれ方があまりよろしくないように感じました。彼は冷戦を集結させた人物ですよ。

ゴルバチョフは、ソ連崩壊の理由の1つはチェルノブイリの事故であると述べています。現在存命中のゴルバチョフはこの作品を見たら感想を述べるようですが、まだ述べられていないようです。

8.ワシリー・イグナテンコ=アダム・ナガイティス

ワシリー・イグナテンコ:アダム・ナガイティス

アダム・ナガイティスのプロフィール
生年月日:1985年6月7日
出生地:イギリス チョーリー
身長:173cm
 
主な出演作品
映画
『ガンパウダー・ミルクシェイク』
テレビドラマ
『ザ・テラー』
『フーディーニ&ドイルの怪事件ファイル~謎解きの作法~』
『チェルノブイリ』


1961年3月13日、ベラルーシSSRのホメリ地域のブラヒン地区で生まれています。ホメリの電気工学専門学校に入学、電気技師となりバブルイスクの機械式肥料機械工場に勤務します。その後兵役中に軍事消防署所属となります。

チェルノブイリの事故の日は休暇中で妻のリュドミラとピクニックに行く予定だったということ。しかし事故で呼び出され、大量の放射線を浴びて亡くなりました。彼のように亡くなっていった原発の技術者と消防関係者は、33名とソ連で報告されています。また、この人たち以外に放射能の影響を受けて亡くなった人数はこの何十倍・何百倍にもなっているようですが、未だに33人の数字は訂正されていません。

9.リュドミラ・イグナテンコ=ジェシー・バックリー

リュドミラ・イグナテンコ:ジェシー・バックリー

ジェシー・バックリーのプロフィール
生年月日:1989年12月28日
出生地:アイルランド キラーニー
身長:170cm
 
主な出演作品
映画
『ワイルド・ローズ』
『ジュディ 虹の彼方に』
テレビドラマ
『戦争と平和』
『チェルノブイリ』
『FARGO/ファーゴ:カンザスシティ』



ワシリーの妻で、事故当時妊娠初期でした。ワシリーが移送されたモスクワ第6病院まで駆けつけ、夫が亡くなるまで付き添っていました。彼女は夫が最も危険な被曝による火傷であるとは認識しておらず、生まれてきた子供は生後4時間足らずで死んでしまったそうです。子供が放射線を吸収し、母親を守ったのです。

その後子供は一生産めないと医師から言われたということですが、現在は息子を授かって無事生まれ、キエフに住んでいるということ。

10.アレクサンドル・アキーモフ=サム・トラウトン

アレクサンドル・アキーモフ:サム・トラウトン

サム・トラウトンのプロフィール
生年月日:1977年3月21日
身長:178cm
祖父:パトリック・トラウトン(ドクター・フー)
 
主な出演作品
映画
『ザ・リチュアル いけにえの儀式』
『スランバー』
『ピータールーマンチェスターの悲劇』
テレビドラマ
『チェルノブイリ』


チェルノブイリ原発4号炉タービンの慣性回転を利用した非常用電源のテストの時、原子炉運転当直の班長だったアキ―モフは、出力を確認する計器の異常に気付き、原子炉の制御棒を一斉に挿入する緊急停止スクラムボタン(AZ-5)を押しました。そのとたん爆発が起き原子炉が破壊されたのです。

ドラマの中ではディアトロフに危険を告知していましたが、命令に逆らえば解雇される恐れがあり職を失ってしまうのです。彼は死に際に至っても「正しく手順通りにやった」と繰り返していたということ。また、爆発が起きた後、トプトゥーノフを連れ立って、決死の覚悟で原子炉に水を注入する作業をしていました。その際に致死量の放射線を浴び、モスクワの病院で亡くなっています。

11.レオニード・トプトゥーノフ=ロバート・エムズ

レオニード・トプトゥーノフ:ロバート・エムズ

ロバート・エムズのプロフィール
生年月日:1986年5月20日
出身地:イギリス ホーリー
 
主な出演作品
映画
『もうひとりのシェイクスピア』
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』
『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』
テレビドラマ
『ダーク・マテリアルズ/黄金の羅針盤』
『チェルノブイリ』


原子炉運転技師のトプトゥーノフはチェルノブイリ原発に勤務してからまだ日が浅い新人でした。爆発が起きた日はアキ―モフと共に実験に参加しています。しかし、実験に際しては準備が出来ていないという理由から、アキ―モフらと実験に反対した技術者の1人でした。

爆発が起きた後、原子炉に水を注入するためにアキ―モフと作業をするのです。その時に致死線量の放射線を浴び事故から数週間後に死亡しました。水の栓を開けている時「大変なことをしてしまった」と悔いる姿が痛々しかった印象があります。

チェルノブイリ関連作品

Fukushima 50あの日、原発内に残り戦い続けた50人の作業員たちを、世界は“Fukushima 50(フクシマフィフティ)”と呼んだ。2011年3月11日午後2時46分。マグニチュード9.0、最大震度7という日本の観測史上最大の東日本大震災が発生した。太平洋から到達した想定外の大津波は福島第一原発(イチエフ)を襲う。内部に残り戦い続けたのは地元出身の作業員たち。外部と遮断されたイチエフ内では制御不能となった原発の暴走を止めるため、いまだ人類が経験したことのない世界初となる作戦が準備されていた。それは人の手でやるしかない命がけの作業。同じころ、官邸内では東日本壊滅のシミュレーションが行われていた。原発内で戦い続けた50人の作業員たち。本当は何が起きていたのか?何が真実か?(C)2020『Fukushima 50』製作委員会
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チェルノブイリ:悲劇の後で1986年チェルノブイリ原発の爆発事故は人々の人生を永遠に変える事となった。惨劇の後、喜びと痛み、愛と別離の物語は悲劇の灰から蘇る。
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Muku
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  • 大好きな海外ドラマやハリウッド映画の感想とハリウッド俳優・女優さんのニュース、紹介などを少しずつ更新しています。

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