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エピソード7「信者の悲劇」“Charisma” のあらすじ
米国初放送日：2004年11月16日 日本初放送日：2010年5月5日
12歳のメラニーが病院に運び込まれる。彼女は妊娠していて、間もなく出産を控えていたが、今回の妊娠が初めてではないという。オリビアが事情を聞くと、最初の子供は死んだと・・・家族については何も語ろうとしなかった。
そして、父親が誰なのかを聞くと、アブラハムで彼は夫だと言う。メラニーから聞いた住所に出向いた警官たちだったが、家の中には数人の子供たちがいて、アブラハムらしき男が出てくる。しかし事情を聞こうとするとドアを閉められてしまう。その直後に銃声が聞こえ、SVUと機動隊が現場に駆け付けるが、子供たちは全員銃殺され、アブラハムは床に掘られたトンネルからまんまと逃げおおせてしまう。
調べからアブラハムは「知恵と悟りの教団」という宗教団体の教祖で、名前も偽名の可能性があった。そして事件の特異性から、現場に居合わせた警官全員が精神科医の診察を受ける羽目になることに。
気乗りのしないステイブラーが、クレイゲンに対して、カウンセリングは事件解決後にと要望し、一番最初にホアンの面談を余儀なくされる。その結果、チュツォーラとステイブラーは捜査から外されてしまう。あまりにも悲惨な事件という証だった。
エピソード7「信者の悲劇」を視聴した感想
個人的評価：
今回のエピソードは、2004年3月12日のマーカス・ウェッソン（別名：フレズノの吸血鬼王）の事件をベースにしたストーリーです。
1968年頃にウェッソンは、ローズマリー・ソロリオとその8人の子供たちと一緒に暮らすようになった。ローズマリーが最初にウェッソンの子供を産み、次にローズマリーの当時8歳の娘、エリザベスを性的虐待し始めた。そして彼女が14歳の時にウェッソンの子供を出産。その後他の娘や姪にも性的虐待を行い、7人の子供を産ませます。
2004年3月12日、ウェッソンの親戚の数人と、彼に反発した姪2人が、子供の解放を求めて彼の家の敷地内に集結した。 膠着状態の最中、彼が家にいる間に家族9人が殺された。ウェッソンは、25歳の娘セブレナが全ての殺人を行ったというものだった。銃は彼女の遺体の近くで発見され、彼女のDNAが付着していた。彼が殺人罪で有罪になったのは、子供たちを説得して自殺協定を結ばせたからである。彼は子供たちを完全に支配していたのだ。
シーズン5は最終回を除いては殆どが良作でした。そしてシーズン6に入ると、今までのエピソードは全作品満点（個人評価で）の出来映えです。今までの7作品は特に子供を扱った作品が多いことに築きました。第1話「二人の実母」、第2話「自由への身代金」、第6話「騙し合い」、今回の作品と、7作品中4作品が子供を主体にした作品となっています。
子供に対する虐待や犯罪は、大人の事件の衝撃の比ではありませんね。特に今回の「信者の悲劇」は今までの事件とは比べ物にならないくらいに衝撃を受けました。これがSVUの真骨頂なのです。序盤の実在の事件にもあったようなシーンには、かなり感情移入しましたし、腹立たしさと無念さで涙が溢れてきました。
このような悲惨なストーリーは、基本的な筋書きを見ても、SVUが厳しいテーマを妥協なく扱うという正当な評価を得ていることから、そうなることがわかっていたかもしれません。しかし実際に視聴すると、わかっていても悲しみに打ちひしがれるものですね。
シーズン前半の一貫した高いクオリティの中で、本作品は傑出したエピソードの一つです。というのも、このエピソードが特に優れていて、いまだに怖く、強く、私の頭から離れない2つのシーン、今シーズン最も憎い犯人の1人、そして本当に満足のいくクライマックスがあるからです。さらにオリビアの演技が凄く、これ以上ないような迫力を魅せてくれました。
被害者である子供の遺体が映し出されるシーンの撮影は特に際立っていて、SVUメンバーの表情と子供の死体が交互に映し出されるシーンはかなり強烈で、頭から離れません。シーズン6で最もよく使われた撮影シーンでもあります。
脚本は、いつものようにたくさんの台詞を覚えなければなりませんが、漫然としたものではなく、本当に思考を刺激し、心を揺さぶり、心に沁み渡らせるものです。特にクライマックスでは、オリビアとアブラハムのセリフ合戦と、その間に立たされたメラニーの選択が見事な脚本と演技で、緊張感と力強さを感じさせるシーンとなっています。極めつけはオリビアとサラ（メラニーの母親）との尋問シーンで、オリビアがサラに対して強烈な怒りをぶつけ、見事な演技を見せてくれました。
まとめますと、マリスカ・ハージティの演技は感情の起伏が激しく、ジェフ・コーバー（アブラハム役）は本当に恐ろしくて不気味でした。傑作です！
エピソード7「信者の悲劇」のゲスト
ジェフ・コーバー＝アブラハム／ユージン・ホフ役
ジェフ・コーバーは、1953年12月18日生まれのアメリカの俳優である。モンタナ州ビリングスで生まれ、20代でロサンゼルスに移り、演劇教育者エド・ケイ・マーティンのもとで演技を学ぶ。
『チャイナ・ビーチ』のドジャー役、『サンズ・オブ・アナーキー』のジェイコブ・ヘイル・ジュニア役、『ウォーキング・デッド』第4シーズンのジョー役などのテレビ出演で知られる。また、映画では『ランナウェイ/18才の標的』（1986年）のロイ・ガディス役、『ペンタグラム/悪魔の烙印』（1990年）のパトリック・チャニング役、『One Tough Bastard』（1995年）のマーカス役、『ブルドッグ』（2003年）のポノマ・ジョー役などが知られている。
2020年2月、コーバーはサイラス・ルノー役でABCの『ジェネラル・ホスピタル』のキャストに加わった。2021年6月に同役を退いたが、同年8月から12月まで時折ゲスト出演し、2022年に同役の演技でデイタイム・エミー賞のドラマシリーズにおける優秀助演男優賞を受賞している。
ホリストン・コールマン＝メラニー・クレーマー役
本名ホリストン・テイラー・コールマンは、アメリカの元女優である。ドリス・バーグとロバート・ムーアハウス・コールマン・ジュニアの娘として、カリフォルニア州パサディナに生まれた。俳優のボビー・コールマンの姉である。4歳のとき、初めて受けたオーディションで、テレビドラマ『ドクタークイン 大西部の女医物語』のホレス・ビングの娘役を射止め、演技を始める。
8歳のとき、パラマウントの長編映画『ブレス・ザ・チャイルド』（2000年）で、タイトルロールである「The Child」（コーディ）を演じ、アカデミー賞受賞者のキム・ベイシンガーと共演し、神からのメッセージに圧倒され、悪の手先に追われる自閉症の子供を演じました。コールマンは、全米で60を超える好評を博した。
また、テレビシリーズ『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』の、娘の友人であるハンナ役ので知られる。また彼女は、ヤングアーティスト賞に2度ノミネートされています。
シャノン・コクラン＝シンディ・クレーマー／サラ役
シャノン・コクラン（1958年8月7日生まれ）は、アメリカの女優である。多数の出演作があるが、2002年のホラー映画『ザ・リング』で謎めいたアンナ・モーガンを演じたことで特に知られている。
コクランは、『ジ・オフィス』のエピソード「セクシャル・ハラスメント」でパム・ビーズリーの母親を演じた（後にリンダ・パールが代役）。
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