天使と悪魔に魅入られた男~映画 “コンスタンティン”

映画 “コンスタンティン”
Constantine (2005) Keanu Reeves in Constantine (2005) -imdb

映画「コンスタンティン」の概要

「コンスタンティン」は、2005年にフランシス・ローレンス監督によって製作された、ファンタジー・アクション映画である。原案はアメコミ『ヘルブレイザー』で、イギリスの作家・漫画家、アメリカの漫画家などのクリエーターたちによって作られている。

神の世界の天使と地獄からの使者である悪魔、そしてそれに仕えるハーフブリード達と、非常に宗教的なカラーの強いストーリー。主人公を襲う魔物やサタンと戦う主人公は、ほんとうにコミック的な印象です。一般的に観られる悪魔払いの映画と違い、主人公は身を削りながら魔物を地獄へ帰す役目を担っている。

因みにハーフブリードとは、どっちつかずと中途半端のような意味を持ち神の側にいるものと、サタン側にいるものがいます。

主人公コンスタンティンは、自殺を図った過去から地獄に行かなければならない。神の掟に背くとこんな罰を与えられ、どんなに悪魔払いで人々を助けても、神には許されないままだった。この事から、彼自身が善でも悪でもないハーフブリード(どっちつかず)なのかもしれません。

有る日主人公は、信仰心の強い妹を自殺で亡くした女性と知り合うことに。彼女の周りに邪悪なものを感じた彼は、彼女と深く関わっていく事になる。それは、自らの行く末(天国か地獄か)を決断させることでもあった。

主役のジョン・コンスタンティンに「マトリックス」のキアヌ・リーブスが、彼に関わっていく女刑事アンジェラとその双子の妹イザベル役に、「ハムナプトラ」のレイチェル・ワイズが務めている。

更にジョンの助手で、大きな役割を持つチャズ役にシャイア・ラブーフが、天界側のハーフブリードの天使ガブリエルにはティルダ・スウィントンがキャストされている。

「コンスタンティン」のあらすじ

ロサンゼルスで悪魔払いを生業とするジョン・コンスタンティン。今日は決して裕福とは言えないアパートにやって来た。

少女はベッドに縛られ、苦しみで暴れうなり声をあげている

少女はベッドに縛られ、苦しみで暴れうなり声をあげている。もはや人間ではない恐ろしい形相、コンスタンティンは彼女の中にいる邪悪な何かを取り出そうと、わざと罵声を浴びせ続けた。

数分のバトルの末、コンスタンティンは彼女から飛び出す魔物を逃さなかった。大きな鏡の中に閉じ込めると、窓から放り出す。すると、鏡は粉々に散ってしまった。やがて少女は普通の顔に戻り、悪魔の化身はいなくなった。

また一つ善行をしたと思えたコンスタンティン。更に悪魔に憑かれた人間を助ける為、馴染みのヘネシー神父を頼ります。神父は強い能力を持ち、新聞記事の中からも邪悪な気配を読み取る事が出来た。そうやって感じる度、コンスタンティンに情報を知らせていたのだった。

幼い頃から、人には見えないものが見えていたコンスタンティン。自分が異常だと思い続けた彼は、耐えられずに自殺の道を選ぶが、運良く生き延び、数分間彼は死というものを体験したのだった。

カトリックでは自殺行為は大罪とされ、次に死んだときは地獄行きと決まっている。それからというもの、彼は善なる行いを続けることで神に許されようとしていた。ところが、長年の喫煙のせいか癌を患ってしまい、すでに余命わずかだった。いよいよ地獄は近づいているのだ。

同じ頃、アンジェラという女性刑事が、犯罪者を死に至らしめたことで懺悔をしていた。彼女は常に自分の身の危険を、前もって悟ってしまう事が不思議でならなかった。

やがて双子の妹イザベルが、病院の屋上から飛び降り自殺をはかったと知らされる。イザベルは敬虔なクリスチャン、アンジェラにはどうしても信じられない。

アンジェラは神父に妹の葬儀をしたいと相談するが

ある日、協会でコンスタンティンとアンジェラが顔を合わせる。アンジェラは神父に妹の葬儀をしたいと相談するが、自殺をしたものは許されていないと、神父は了解しない。そして死をすぐそこに感じたコンスタンティンは、神の救いを求め天使ガブリエルのもとへ。しかしガブリエルは、余命わずかなのは煙草のせいだろうと冷たく言い放つ。ふたりは見放された気持ちで、協会をあとにするのだった。

どう考えても納得のいかないアンジェラは、病院の監視カメラを調べ始めます。繰り返し見つめる画面には、イザベルが飛び降りる姿があった。その時、一瞬だけこちらを向き「コンスタンティン」と呟く顔を見逃さなかった。

アンジェラはコンスタンティンの元を訪ね、妹の話を打ち明ける

アンジェラはコンスタンティンの元を訪ね、妹の話を打ち明ける。自分の事で頭がいっぱいだったコンスタンティンは、いちどは追い帰してしまいます。しかし彼女につきまとう邪悪な気配から、悪魔が人間界に出ようとしているのを感じる。

こうしてふたりは、一緒に真相を探ることになる。それは踏み入れてはいけない世界を覗いてしまう事でもあった。




「コンスタンティン」の感想

日本人には馴染みが薄い、カトリックという宗教的なテーマで表現されているせいか、共感を持って観る事は難しい作品でした。日本にも仏様とか、地獄の鬼という表現はありますが、生活の中で、強く信仰心を持つように教えられた事はありませんでした。

主人公は自らの命を絶とうとした過去により、死んだら地獄へ行くことが決まっていた。カトリックの教えでは自殺は悪とされるからです。その為少しでも天国へ行けるように、必死で良い行いを続け神の許しを得ようとしている。こんな風に、ストーリーには当たり前のように、善悪が神と悪魔で表現されています。

すぐに理解できない作品だったのは、神を信じる力・信仰心と、隠された深いテーマがあったからでしょう。コンスタンティンとチャドの繋がりや、ガブリエルの意外な立ち位置など、気が付かなかった事が見え始めたら面白い作品になっていきました。(最終的に3回みてしまったけど)霊感のある男が、悪霊退治をするだけの話ではない、奥の深い作品です。

コンスタンティンの戦いの道具たち

ドラゴンの息

ドラゴンの息
杖のような形状だが、ライフルの様に引き金を引くと炎を噴射して相手を倒す。
正にドラゴンの口から吐き出された炎なのだ。

キーキー虫

マッチ箱のような小さなケースをふると、キーキー嫌な音がする。
悪魔にとっての「黒板キ~!」で多少のダメージを負わせるのが可能。

ヨルダン川の聖水が入ったアンプル

悪魔払いに必須のアイテム、聖なる水。これを浴びるとひとたまりもない。
コンスタンティンの部屋の窓際にも、大きなボトルに入った聖水が並び、悪魔の侵入を防いでいる。

メリケンサック

メリケンサック
手の指を差し込み、握りこぶしのように殴る武器。
黄金色に輝き聖なる力を持ち、悪魔に強力なパンチをおみまい出来る!

聖なるショットガン

聖なるショットガン
助手のチャズが作った、聖なる弾が込められている。
魔界からの邪悪な者共を粉々に破壊できるショットガン。

映画は最後まで

エンドロールを見終わっても安心ならないのです。その後に思わぬ結末が隠されていたり、お楽しみがあったりすることも。

「コンスタンティン」にもそれがありました。最も重要な意味を持つものです。それなのに、自分自身あのシーンに気づけてなかった!ショック(笑)
これから配信動画を観るかたは、是非見落としのないように。

エンドロール




助手のチャズは正に守護天使

助手のチャズは正に守護天使
頼りない助手として始めから登場するチャズ。彼はコンスタンティンにとって、何者だったのか。そう考えてしまうのは、エンドロール後のエピローグにある。

あらゆる場面でコンスタンティンの手助けをし、サタンの息子との戦いでは自分を犠牲に立ち向かった。元々守護天使だったのかもしれない。

そして神と悪魔の中立を守るパパ・ミッドナイトでさえ、霊力を持たないチャズがクラブに入る事を許し、戦いの前には彼を守るかのような祈りを囁いているのだ。これを伏線と考えれば、チャズは神に愛され天に招かれたのは間違いないだろう。

黒く渦巻くガブリエルの陰謀

黒く渦巻くガブリエルの陰謀
神の御許、人々を導くはずのガブリエル。
天使の羽を持つのに、どうみても大天使ガブリエルとは違う正体を持っている。救いを求めるコンスタンティンに、癌で寿命がわずかなのは自分が一日中たばこを吸ったのが原因だと突き放します。ガブリエルの根本にあるのは、人間には神の許しを得られるチャンスがあるという「嫉妬」だと思われる。

やがて神を裏切り堕天使となるが、サタンにも必要とされず神から追放され、人間界で痛みを知る事となる。

ガブリエルを演じたティルダ・スウィントンの美しく中性的な姿は、天使でも悪魔でもないハーフブリードにぴったりだった。

HuluAmazonプライムでも視聴可能です
本ページの情報は2022年7月時点のものです。
最新の配信状況は各動画配信サイトにてご確認ください。

「コンスタンティン」のキャスト

ジョン・コンスタンティン役=キアヌ・リーブス

ジョン・コンスタンティン役=キアヌ・リーブス
1964年レバノン・ベイルート生まれ。カナダ国籍。
「スピード」「マトリックス」「ジョン・ウイック」などの代表作を持つ。

日本好きだと知られるキアヌ・リーブス。その大きな要因は「千葉真一」だと言われる。元々アクションに興味を持っていたところ、千葉の映画を観て大ファンになったよう。初めて会えた時は、一ファンとして最高に喜んだようです。

因みに来日する際は、必ずと言うほど「帝国ホテル」を指定するお気に入りだ。なかでもクリーニングの仕上がりはベタ褒めで、映画「JM」でクリーニングを頼むシーンでは「帝国ホテルのように頼むよ、東京の」とアドリブをいれたのは有名。

2013年映画「47RONIN」では日本人キャストと“着物”に非常にこだわったとされ、「ジョン・ウイック」では千葉真一から学んだ武道の精神や人情などを表現しているという。ここまで日本が大好きな彼からは、逆に「和」を感じてしまいます!(おまけ:味噌ラーメンが大好きでよく食べているらしい)

「コンスタンティン」に出てくる悪魔や魔物の世界には、キアヌ自身興味があるらしい。祖母が中国系の血筋であり、「陰陽」の思想には感銘を受けるからだと言っている。なるほど「47RONIN」でも魔物が登場、1997年の「ディアボロス」では、悪魔に魂を奪われそうになる役を演じていますね。

今後の出演は2023年に「ジョン・ウイック4」が公開予定、そして5の撮影予定が決まりシリーズは順調である。「コンスタンティン」も当初は続編が考えられたらしいが、17年も経ってしまうと難しいのかも知れない。

双子の姉アンジェラと妹のイザベル役=レイチェル・ワイズ

双子の姉アンジェラと妹のイザベル役=レイチェル・ワイズ
1970年イギリス・ロンドン生まれ。英国の演技派女優で、多くの賞を受賞している。

1999年「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」が大ヒット、一躍有名になりました。その後、イギリス映画「ナイロビの蜂」で2005年アカデミー助演女優賞、ゴールデングローブ賞の助演女優賞を受賞する。

また、2018年「女王陛下のお気に入り」では女王の寵愛を受ける気の強い女性を演じ、主演のコールマンに負けないほどのインパクトをみせ、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。どちらかと言えば、大人しく従順なイメージの役が多かったレイチェルだが、この作品では支配欲と嫉妬心の強い女性を見事に演じている。

キアヌ・リーブスとは、映画「チェーン・リアクション」ですでに共演した間柄である。そのせいか、「コンスタンティン」のラストの場面で、ふたりが互いにキスしようかどうしようかと迷う、微妙な気持ちの見せ方は息が合っていましたね。

映画「ドリームハウス」の共演がきっかけで、2011年にダニエル・クレイグと結婚している。どちらもイギリスでは高い人気を持つ有名人だが、相手が国民的なジェームズ・ボンドとなれば、大いに盛り上がったのは想像できます。

助手チャズ・クレイマー役=シャイア・ラブーフ

助手チャズ・クレイマー役=シャイア・ラブーフ
1986年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」や「アイ,ロボット」などで脇役の出演でしが、「コンスタンティン」ではキアヌ・リーブスの共演者としてキャストされた。ラストシーンのシャイアはかっこ良かった!

彼を人気にしたのが2007年「トランスフォーマー」の大ヒットだろう。同シリーズでは、2011年の「ダークサイド・ムーン」まで同役サムを演じている。スターとなったシャイアの活躍はめまぐるしく、「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」「イーグル・アイ」「ウォール・ストリート」と引っ張りだこであった。

ところが、私生活では次々と事件を起こす問題児と言われた。アルコール依存に窃盗や飲酒運転、更には交通事故を起こして自らの指2本を失っている。最近では女性への暴力で訴えられ、撮影現場での騒ぎもあった。

結局、2020年Netflix映画「私というパズル」からは名前を外され、出演予定の作品からも降ろされてしまった。人気と実力を兼ね備えた俳優なだけに、なんだか残念な気持ちです。

ガブリエル役=ティルダ・スウィントン

ガブリエル役=ティルダ・スウィントン
1960年イギリス・ロンドン生まれ。中性的雰囲気で、その美しく透明な肌は古代ローマの彫刻を思わせる。180㎝のスラリとした体型は、一流ファッション雑誌のモデルもこなす。それ故、女王や魔女・天使などの異色な役柄を多く演じ、「コンスタンティン」のガブリエルは彼女以外ないように思えた。

「ナルニア国物語」では第3作まで、白の魔女を演じたが彼女は雪の魔女そのものだった。一方「ドクター・ストレンジ」では、坊主頭がやけに可愛らしい年齢不詳の魔術師を演じ、リメイクホラー映画「サスペリア」では特殊メイクをして、3役までこなした。

2007年に、アカデミー助演女優賞そして英国アカデミー賞 助演女優賞を受賞している。彼女が持つ演技力を、証明しているのは間違いないようだ。

私生活は、スコットランドの名家に生まれ、故ダイアナ元妃とはクラスメートだった。パートナーがいて、双子の子供のママである。普通の女性でもあるのだ。

ヘネシー神父役=プルイット・テイラー・ヴィンス

ヘネシー神父役=プルイット・テイラー・ヴィンス
1960年アメリカ・ルイジアナ州生まれ。「コンスタンティン」では、特殊な霊能力をごまかす為、酒に依存する神父役。

魔物を観てしまい、酒瓶を何本も手に取るが口には一滴も入らない。そこへ悪魔の使いが現われると、神父の口にはたちまち酒が溢れ、やがて溺れ死んでしまう。プルイットならではの演技で、恐怖を見せつけました。

映画「ミシシッピー・バーニング」「JFK」「海の上のピアニスト」「モンスター」等の大作や、ドラマシリーズ「メンタリスト」「HEROES REBORN」「エージェント・オブ・シールド」など多くの出演がある。

彼の目の動きは病気によるもので、自分の意思とは関係なく左右に動いてしまうようだ。

ルシファー(サタン)役=ピーター・ストーメア

ルシファー(サタン)役=ピーター・ストーメア
ピーター・ストーメアは、1953年8月27日、スウェーデンのエレブルー県で、グンヒルド(ホルム) とカール・イングヴァル・ストームの間に生まれた。

「プリズン・ブレイク」で元マフィアのジョン・アブルッチ役で知られる。スウェーデン王立劇場で俳優としてのキャリアをスタートさせ、11年間出演する。1990年に東京グローブ座の副芸術監督に就任し、『ハムレット』など多くのシェイクスピア劇の演出を手がける。
1993年、ニューヨークに移り、イギリスの作品に出演。現在も米国と母国スウェーデンの両方で活動を続けている。

現在、日本人の妻とともに米国カリフォルニア州ロサンゼルスに在住。

主な出演「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」「アルマゲドン」「ジョン・ウィックチャプター2」ドラマ「ブラックリスト」など。

パパ・ミッドナイト役=ジャイモン・フンスゥ

パパ・ミッドナイト役=ジャイモン・フンスゥ
ジャイモン・フンスゥは、1964年4月24日、西アフリカのベナン共和国コトヌーで、料理人のアルベルティーヌとピエール・フンスーの間に生まれる。13歳のときにフランスのリヨンに移住。

ホームレスから人気男性モデルとして、パリやロンドンのキャットウォークを飾った異色の経歴を持つ。その後、モデル業を離れ、俳優として活動。スティーブン・スピルバーグ監督の『アミスタッド』(1997)やリドリー・スコット監督の『グラディエーター』(2000)で剣闘士・奴隷を演じ人気となる。『ブラッド・ダイヤモンド』では、アカデミー助演男優賞にノミネートされている。

主な出演「トゥームレイダー2」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ワイルド・スピード SKY MISSION」「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」など。

現在『コンスタンティン』を視聴できる動画配信サービス

配信サイト視聴方法無料お試し期間利用料金
U-NEXT見放題31日間月会費2,189円(税込)
Hulu見放題2週間月会費1,026円(税込)
Amazonプライムレンタル299円
購入1,528円 全て税込
30日間月会費500円
年会費4,900円(税込)
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本ページの情報は2022年8月時点のものです。
最新の配信状況は各動画配信サイトにてご確認ください。

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