第1話「抹殺された過去」“Wrong Is Right” のあらすじ
米国初放送日:2000年10月20日 日本初放送日:2008年1月15日
ステーブラーと長女のモーリーンがビーチから車で帰宅する途中、兵器部品開発者のアンドリュー・クロフトが頭を撃たれて殺され、性器に火をつけられた遺体を目撃する。モーリーンは死体を見るのが初めてで、半狂乱状態になってしまいステイブラーを心配させてしまう。一方署で、精神鑑定を受けて「性犯罪者を殺したい」と訴えたステーブラーと、「事件の容疑者をお持ち帰りした」と白状してしまったジェフリーズが、モリス委員会の調査を受けており、ジェフリーズはデスクワークに異動させられる。
その後、クロフトを殺したのが養子のマイケル・ゴーレンであることが判明する。彼は事故だったと自白するが、マンチの情報提供者から、クロフトが実は米国とカナダで少なくとも11人の少年を虐待した児童虐待歴があることを突き止める。そのためSVUでは、クロフトがマイケルにも虐待を加えていたのではないかと疑う。新しくSVUの検事補となったアレクサンドラ・キャボットは、マイケルが虐待されたことを認めれば取引に応じるが、彼はそれを拒否したため第2級殺人で起訴することに。
その後、クロフトが勤めていた軍需産業の会社が、今回の事件に関わっていることをマンチが突き止める。
第1話「抹殺された過去」を視聴した感想
個人的評価:
シーズン2の最初のエピソードとして、「抹殺された過去」は今後のエピソードに期待を抱かせる良作となっています。
タイトルの抹殺された過去という言葉通り、あまりにもショッキングな体験をしてしまった人間は、その記憶を消し去りたいと願い、正に頭の中の記憶から抹殺してしまうことがあると言われています。マイケル・ゴーレンもその1人なのでしょう。
調べを進めていくうちにマイケルの記憶が徐々に蘇ってきます。その変化を見事に演じ切ったアダム・カウフマンの演技に注目。彼は法廷シーンでも迫真の演技を見せてくれます。大きな瞳が印象的な俳優さんですが、『バフィー〜恋する十字架〜』にゲストで出演した時は、女遊びが派手なプレイボーイ役でした。そのギャップがあり過ぎて「本当にあの俳優?」と疑ったほどでした。
このエピソードでちょっとユーモラスに感じた点が。それはステイブラーがビーチから帰ってきた時のままのアロハシャツに短パンで捜査に挑んでいることです。着替える時間もないほど忙しかったのを物語っていますね。このドラマでは、幼児誘拐事件などの切羽詰まった事件が起きると、2~3日間寝ずの捜査が続くことがあります。実際のSVUでもそんな捜査が行われていると思うと、刑事って本当に精神力と体力のいる職業なんだなぁ~と痛感させられます。
ちょっと解せなかったシーンが、ステイブラーの長女モーリーンが、ビーチの帰りに事故を目撃した時、ステイブラーが「車から降りないでカギをかけろ」と言って現場を見に行った時、いつの間にかステイブラーの後ろで叫んでいたシーン。好奇心から父親の言うことを聞かないで車を出たのかもしれませんが、その後も夢にうなされて叫び声をあげるという、ちょっと不自然な成り行きが納得できませんでした。親子の絆を表現するためにわざと脚色したとしか思えません。これがなければおそらく星4.5は付けたでしょう。
モリス委員会(刑事の資質を問う査問委員会)によって、容疑者をお持ち帰りして関係を持ったモニーク・ジェフリーズが、この回を最後にSVUから抜けますが、時折顔を出してはマンチとのきわどいやり取りを披露してくれますよ。
一方「小児性愛者を殺したい」と発言したステイブラーは、間一髪のところでクレイゲンによって救われます。終盤のモリス委員会で現場の苦労を知らない上層部を相手に、クレイゲンが証言したセリフがとても印象に残っているので下記に記載しておきます。
(写真を見せながら)
母親が鍋に押し付けて少年の指を焼け焦げに 彼女はレイプ被害者で陥没した頭部を12時間かけてプレートで補強しました 死亡した被害者も 皆さんもステイブラー刑事と同じ怒りを覚えたはずだ 彼は立派な警官です 私は指揮官として応援したい 日々凶悪犯と戦いながらも自制心を失わない有能な警官を 無残な写真を目にしても 現場の苦労が分らんならその方が問題だ
この回では新しい検事補のアレクサンドラ・キャボット(ステファニー・マーチ)が登場し、モニーク・ジェフリーズ(ミシェル・ハード)が去り、その後任としてオダフィン・チュツオーラ(アイス-T)が仲間入りします。最後の最後で強烈なラッパーの雰囲気が漂っているアイス-Tの登場に、一瞬我を忘れてしまいそうに。
第1話「抹殺された過去」のゲスト
アダム・カウフマン=マイケル・ゴーレン役
アンドリュー・クロフトの養子で彼を殺害した犯人
本名:アダム・カウフマン(Adam Kaufman)
生年月日:1974年5月11日
出身地:アメリカ合衆国 バージニア州
身長:-
職業:俳優
活動期間:1997年~現在
アダム・カウフマンはアメリカの俳優で、NBCのシリーズ「ザ・ブック/CIA大統領特別情報官」のルーカス・ニューサム役、スティーブン・スピルバーグ製作のミニシリーズ「TAKEN」(2002)のチャーリー・キーズ役、「バフィー 〜恋する十字架〜」(1997)のパーカー・エイブラムス役、『ドーソンズ・クリーク』(1998)のイーサン役で知られる。
2006年には、ローグ・ピクチャーズの長編映画『地球外生命体捕獲』(2006年)に主演し、エドゥアルド・サンチェス制作の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999年)の脚本・監督に起用されました。
ジェリー・バマン=クレイグ・プリンス役
軍需産業の会社の重役でアンドリュー・クロフトの上司
本名:ジェラルドG.バマン(Gerald G. Bamman)
生年月日:1941年9月18日
出身地:アメリカ合衆国 カンザス州 インディペンデンス
身長:-
職業:俳優、劇作家
活動期間:1965年~現在
ジェリー・バンマンは1941年9月18日、米国カンザス州インディペンデンスに生まれた。俳優であり、『ホーム・アローン』(1990)、『ホーム・アローン2』(1992)、『ボディガード』(1992)などで知られる。
ポール・ウェズレイ=ダニー・バレル役
クロフトに虐待されそうになったマイケル・ゴーレンの高校の友人
本名:パヴェウ・トマシュ・ヴァシレフスキ(Paweł Tomasz Wasilewski)
生年月日:1982年7月23日
出身地:アメリカ合衆国 ニュー・ジャージー州 ニューブランズウィック
身長:180cm
職業:俳優
活動期間:1999年~現在
ポール・ウェズレイは、ニュージャージー州ニューブランズウィックで、ポーランド人の両親トマス・ワシレフスキーとアグニェシュカ・ワシレフスキーの間に生まれ、同州マールボロタウンシップで育ちました。姉にモニカ、妹にジュリアとリアがいる。16歳まで毎年4カ月間ポーランドで過ごしたため、英語のほか、ポーランド語も話すことができる。
クリスチャン・ブラザーズ・アカデミー、マールボロ高校に入り、ニューヨークで演劇の勉強を積極的にしていた。高校3年のときに『ガイディング・ライト』(1952年)のマックス役に抜擢。俳優としてやっていくために転校しました。その後ラトガース大学に進学しましたが、俳優を優先して1学期で退学することを決意しています。
ニューヨークの劇場では、Rattlestick Theaterで好評を博した「Cal in Camo」や、42丁目の名門シグネチャー・シアターでメアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』などに出演しています。
2009年9月にThe CWで初放送された『ヴァンパイア・ダイアリーズ』(2009年)では、ヴァンパイアの “ステファン・サルバトーレ役でメインキャストを務め、ブレイクし、シーズン5から監督を始め、主演だけでなく制作にも携わっています。
2001年には、短命のTVシリーズ「ウルフ・レイク」(2001年)のメインキャストの一人として、ルーカス・”ルーク”・ケイツ役を演じている。この番組のキャストには、ティム・マシスン、シャロン・ローレンス、グレアム・グリーン&ブルース・マッギルも出演しています。
映画『マザーズ・デイ』(2016)でスーザン・サランドンの相手役として出演し、プロデューサーであるアダム・シュローダーと共に、『コンバージェンス』で主演・製作を務めることが発表された。2015年8月『The Late Bloomer』(2016)のキャストに加わり、ブリタニー・スノウ、J・K・シモンズの相手役となった。
最近では2018年から2020年までホラードラマ『Tell Me a Story』に主要キャストとして出演。2023年には『スタートレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』にジェームズ・T・カーク役で出演する予定です。
私生活では2007年、『キラー・ムービー』(2008年)で共演した女優のトリー・デヴィットと出会い、交際を始め、 2011年4月にニューヨークで非公開の挙式を行い結婚してカリフォルニア州ロサンゼルスに住んでいました。しかし2013年12月の離婚後、ロサンゼルスの住まいを売却。
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