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エピソード14「失踪児童の実態」“Ritual” のあらすじ
米国初放送日：2004年2月3日 日本初放送日：2010年1月6日
公園の掃除係が、ボウルに入った血を見つけた矢先に、そのすぐ傍で黒人少年の遺体を発見する。年齢は推定7～8歳ぐらいで、頭部と四肢がなかった。ステイブラーは何かの儀式に使われたと推定する。更にその少年は、生きたまま首を切断されているとメリンダが語ったのだ。
少年は殺されてから12時間経過しており、ボウルの血は被害者のものと一致した。そして、家畜を屠殺するように逆さまにして血を抜かれていた。その後マンチは、証拠となるサンテリーア教で使われるローソクを現場から探し出す。
儀式用品店をしらべると、19世紀以前に行われていた儀式を採用するのはアフリカ住民だけとわかる。そして被害少年の居住地がアフリカのナイジェリアであることが判明。果たして少年は、生贄のために違法にニューヨークに連れてこられたのだろうか。
その後の捜査で、マンチとフィンは被害少年の姉ナイーマを見つけることに成功するが・・・
エピソード14「失踪児童の実態」を視聴した感想
個人的評価：
SDGsを推進する政策が世界各国に広がる中、未だに（この作品が初回放送されたのは2004年でしたが）このような奴隷制度が暗躍している実態に驚きました。確かに人種差別は肌の色や宗教の違いなど、様々なカテゴリーがあるのですが、残念ながら人間の差別意識はそう簡単に変わるものではなさそうです。
今回は、ある儀式と見せかけた残忍な犯罪をテーマにしています。犯人が必ずしもその宗教に傾倒している訳ではなく、たまたまごまかしがきく言い訳に過ぎなかったことに怒りを覚えました。そして、怪物的とは言いがたい犯罪の性質と、大胆で誰にでも衝撃を与える題材を指している。SVUシーズン5は非常に重く、難しく、物議を醸すテーマや題材に取り組み、決して甘くはない方法でそれを実行することに長けています。
「失踪児童の実態」は、今シーズン最も重くて難しいテーマの一つですが、大多数の人が被害者の扱われ方と苦悩を「究極の恐怖のどん底に突き落とす」ことに値すると思うので、論争の的になるようなテーマとは思えません。この作品は、そんな衝撃なストーリーを実に見事に描き出しています。
「失踪児童の実態」は、「SVU」と同様、しっかりとしたプロダクションバリューを持ち、撮影の親密さは、静的であったり、あまりに撮影の芝居がかっていたりすることはなく、極めて印象的な哀愁を帯びていてとても心に響く内容です。演出は、ドラマの雰囲気を盛り上げる勢いがありながら、重苦しくなくならずに十分に共感できるでしょう。
その上、脚本はシーズン5の中で最も緊密で、最も重層的で示唆に富み、情に変化を与えるものの一つです。シーズン中最もシリアスな作品ですが、テーマを考えれば妥当であり、私にとっては唯一の正しいアプローチであり、退屈することはありませんでした。この物語は気の弱い人には全く向かないし、恐ろしいほど不快で、感情的に打ちのめされます。その内容は言いようのないほど恐ろしいもので、さらに明らかになったときの怒り、ショック、感情の大きさは限界点を超えている。エピソードが終わるころには、目頭が熱くなるほどでした。
SVUメンバーは皆素晴らしく、特にフィンは今シーズンで最も肉薄したエピソードでした。また、このエピソードでは、恐ろしい事件が彼にどれほどの影響を及ぼし、一時は限界を超えようとしているのかをうまく表現しています。フィンの反応はステイブラーがよくやるシーンながら、逆の立場としてステイブラーがこれ以上踏み込まないようにフィンを制止する場面は面白いです。加害者は前作の「理解を超える謎」を上回る憎悪の心を持つものかもしれません。
アイス・Tは、感情豊かでカリスマ性のある演技で、彼のベストパフォーマンスの1つ。また、マイケル・エマーソンは、役柄がぴったりとはまっていて、彼がしばしば得意とする特徴を持った役を見事に演じています。サリヴァン・ウォーカー（マーティン・ボザ役）は、出演時間は短いのですが、終始存在感のある役で忘れがたい存在です。
素晴らしいエピソードですが、最後には非常に不愉快な気分になるので注意してください。
エピソード14「失踪児童の実態」のゲスト
マイケル・エマーソン＝アラン・シェイ役
マイケル・エマーソン（1954年9月7日生まれ）はアメリカの俳優である。アイオワ州シーダーラピッズで、キャロル（旧姓ハンセン）とロナルド・H・エマーソンの間に生まれた。 アイオワ州トレドで育ち、高校ではマーチングバンドのメンバーとして活躍した。
1976年にアイオワ州デモインのドレイク大学を卒業し、演劇を専攻、美術を副専攻した。ユージン・オニール演劇センターの国立演劇研究所で1学期間学び、その後ニューヨークに移った。1986年にフロリダ州ジャクソンビルに移り、1986年から93年までシアター・ジャクソンビルとプレイヤーズ・バイ・ザ・シーの地元作品に出演し、フラグラー大学で演出家と教師として働く。イラストや教師など数年の仕事を経て、アラバマ大学にてアラバマ・シェークスピア祭の演技プログラムで美術修士を取得する。
『ザ・プラクティス ボストン弁護士ファイル』の連続殺人犯ウィリアム・ヒンクス役、『LOST』のベンジャミン・ライナス役、『ソウ』第1作のゼップ・ハンドル役、『ARROW/アロー』のケイデン・ジェームズ役、CBSシリーズ『パーソン・オブ・インタレスト』のハロルド・フィンチ役で知られている。
エマーソンは、演劇やナレーションの分野でも幅広く活躍している。プライムタイム・エミー賞を2度受賞し、他に3度ノミネートされているほか、その他の賞やノミネーションも受賞している。現在はParamount+のスリラー・シリーズ『イーヴィル:超常現象捜査ファイル』にリーランド・タウンゼント博士役で出演している。
バリー・シャバカ・ヘンリー＝アサンテ・オドゥフェミ役
バリー・シャバカ・ヘンリー（1954年9月15日生まれ）は、アメリカの性格俳優である。ルイジアナ州ニューオリンズで生まれた。母親がダンスの教師をしていたため、よく発表会を見に行った。幼少期に一家でサンフランシスコに移り住み、サンフランシスコ・ポリテクニック・ハイスクールに通い、ジョニー・ランドに教えを受けた。
17歳のとき、アンコール・シアターがある種の役者を探していると聞き、初めて本格的なオーディションを受けた。台本を渡されたが、自分がその役にふさわしいとは思えず、読まないことにした。しかし、ヘンリーが言うには、「45丁目とクインタラからメイソンとギアリーに向かうバスの中で、閃いたんだ・・・この人は僕にこの内容を覚えさせたいんだろうな、とね。だから、バスの中で暗記したんだ」。それから数年間、彼は舞台で演技をした後、映画界に移った。初期の舞台では、サンフランシスコ・マイム団に出演し、「ファクトウィーノ」を演じた。
ヘンリーは多くのテレビシリーズにレギュラーとして出演し、映画にも多数出演しており、マイケル・マン監督の作品には欠かせない存在であり、同監督とは5回共演した。2019年からはCBSのシットコム『Bob Hearts Abishola』で共演している。
芸名のシャバカは、紀元前721年から707年まで統治したエジプト第25王朝のファラオから取ったものである。
サリバン・ウォーカー＝マーティン・ボサ役
サリヴァン・ウォーカー（1946年11月20日生～2012年2月20日没）は、トリニダード出身の俳優で、1980年から2005年までテレビ番組で数多くの小さな役やレギュラー役を演じた。1969年にトリニダードからニューヨークへ移住し、俳優、脚本家、監督、教師として活躍した。
トリニダードのラヴェンティルで生まれ、サンフェルナンド市のブロードウェイで育った。当初はサンフェルナンドのセントポール聖公会学校で教師としてキャリアをスタートさせた。
1988年から1991年まで『コスビー・ショー』でクリフ・ハクスタブルの友人医師、ジェームズ・ハーモン博士を演じ、テレビ番組に出演した。『The Pretender』（1999年）、『The Sentinel』（1997年）のエピソードにゲスト出演している。また、『クロコダイル・ダンディー』（1986年）など、いくつかの映画でちょい役として出演している。最も重要な役柄は1994-95年の『アース2』で、デボン・エイダー（デブラ・ファレンティノ）のサイバネティック・アドバイザーで、彼女の息子ユリーの家庭教師であるイェール役でほぼ全話に出演した。2005年の映画『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』（2005年）が彼の最後の役となった。
映画やテレビ以外では、ウォーカーはブロードウェイの俳優でもあり、オーガスト・ウィルソンの『Two Trains Running』に出演した。人生の終盤には、アメリカの映画やテレビ市場で成功するために、ニューヨークでカリブの俳優のための学校／ワークショップを設立しようと努力した。
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