第9話「哀しい妖精たち」“Pixies” のあらすじ
米国初放送日：2001年1月12日 日本初放送日：2008年3月11日
身元不明の少女が、頭を殴られ、レイプされて死んでいるのが発見される。
ステイブラーとベンソンが調べると、彼女は16歳のクリスティ・マイヤーソンで体操選手だということが判明。両親が彼女をニューヨークへ送り、全米有数の体操コーチであるイリヤ・コルスカのもとで練習させていることが判明する。更にクリスティの所持品の中に高価な特注のブレスレットが見つかり、マンチとチュツオラがそれを調べると、クリスティは同じ体操選手のハンナ・ミラーの家にホームステイしていたのだった。
事情を聴くと、ハンナの母親は「クリスティはコルスカのためなら何でもする」と言い、体操仲間の中には「やりすぎだ」と考える者もいることから、ベンソンはコルスカがクリスティと性的関係を持ったのではと考え、第一容疑者となる。
しかしその後、ブレスレットはコルスカの財団に多額の寄付をしているカイル・ヒューバートがプレゼントしたことがわかる。ヒューバートは他の選手たちにも様々なプレゼントをしていた。マンチとチュツオラはヒューバートの財務記録を調べると、彼名義でアパートを借りていたことがわかり、アパートを調べると、フリルやユニコーンなどの女の子らしいもので飾られており、彼がクリスティを含む様々な未成年の女の子と性交しているビデオを発見することに。
第9話「哀しい妖精たち」を視聴した感想
個人的評価：
このエピソードに登場する体操のコーチ役イリヤ・コルスカは、「白い妖精」と謳われる伝説の体操選手ナディア・コマネチやアメリカの選手メアリー・ルー・レットン、ケリー・ストラグ、現在女優のジュリアン・マクナマラなど、数多くの名体操選手を育てた指導者のカーロイ・ベーラをモデルにしています。
体操界の厳しい現実が浮き彫りとなるストーリー。スポーツ選手やコーチとの間には深い確執が生じる場合がありますが、このエピソードはその究極的な事件と言えます。今回の指導者であるコルスカは、犯罪者ではありませんが体重制限が厳しく、当事者たちは減量のし過ぎで生理が止まったことに対して、それは練習の成果だと喜ぶシーンが何とも悲しいです。これが現実ならば、自分の子供には体操なんてやらせたくないですね。
現在でもロシアのドーピング疑惑などが大きく取沙汰されていますが、未成年者の成長を阻害させてでも栄誉を重んずる世界には、とても腹立たしくさえ感じます。
今回はその問題ばかりか、少女たちの気持ちを悪用して性的虐待までしてしまうという悪魔のような大人の行為が浮き彫りに。とても許されることではありません。
ロー･アンド･オーダー：性犯罪特捜班では、様々な事件を扱って汚い大人の世界を表現しています。今回は犠牲者の両親も子供の活躍を願って、遠く離れた地に送り出すのですが、信頼して預けた先でまさかこんな展開になろうとは予想もしなかったでしょう。
しかしながら、このエピソードには盛り上がりもあまりなく、犯罪者の印象がとても薄かったことに物足りなさを感じました。全体的には、どのエピソードよりも記憶にあまり残らないというのが本音です。
第9話「哀しい妖精たち」のゲスト
ケイト・マーラ＝ロリ役
クリスティの友人で同じチェルシー体操クラブに通っている
本名ケイト・ルーニー・マーラは1983年2月27日、ニューヨーク州ベッドフォードで生まれた。両親はNFLのスカウトマンでニューヨーク・ジャイアンツの選手評価担当副社長のティモシー・クリストファー・マラとキャスリーン・マクナルティ・マラ（旧姓ルーニー）である。
4人兄弟の2番目で、妹は女優のルーニー・マーラ。祖先はアイルランド人、イタリア人、ドイツ人、フランス系カナダ人、イギリス人の血を引いている。祖父はジャイアンツの共同オーナーであるウェリントン・マーラとヨンカーズ競馬場のオーナーであるティモシー・ルーニー、大叔父はスティーラーズの会長で、元駐アイルランド米国大使のダン・ルーニーである。更に、ピッツバーグ・スティーラーズの創設者であるアート・ルーニー・シニアの曾孫にあたる。
9歳のとき学校のミュージカルで演技を始めた。彼女はいくつかの青少年演劇芸術学校に通い、コミュニティ劇場や学校の演劇に出演した。エスクァイア誌のインタビューで、彼女は「痛いほど内気」だったと語り、友人は1人だけだったと付け加えた。
主な出演作は、Netflixの政治ドラマ『ハウス・オブ・カード』（2013年）にゾーイ・バーンズ役で主演し、FOXのTVシリーズ『24 -TWENTY FOUR-』（2001年）に、コンピュータ・アナリストのシャリー・ローテンバーグ役で出演した。『ブロークバック・マウンテン』（2005年）、『マーシャルの奇跡』（2006年）、『ザ・シューター/極大射程』（2007年）、『暴走特急 シベリアン・エクスプレス』（2008年）、『ストーン・オブ・ディスティニー』（2008年）、『最高の人生の選び方』（2009年）、『トランセンデンス』（2014年）、『ファンタスティック・フォー』（2015年）にインヴィジブル・ウーマンとして出演した。また、FXのホラー・ミニシリーズ「アメリカン・ホラー・ストーリー」（2011年）にはヘイデン・マクレイン役で出演している。マーラの映画デビューは、1999年にハリソン・フォードと共演した『ランダム・ハーツ』（シドニー・ポラック監督）である。2015年にはリドリー・スコット監督の映画『オデッセイ』（2015年）で宇宙飛行士「ベス・ヨハンセン」役で脇役としても活躍した。同年、映画『捕われた女』（2015）にもアシュリー・スミス役で、『モーガン プロトタイプL-9』（2016）などに出演している。
ブライス・オーファース＝アマンダ役
チェルシー体操クラブに通う少女
ブライス・オーファースは、1985年4月23日、ニューヨーク州プレザント・バレーで生まれ、『ガール・ネクスト・ドア』の出演で最もよく知られている女優。
幼い頃、ミュージカル女優であった母の舞台を何時間も見て過ごすうちに舞台に興味を持つ。大人になったブライスは、初めて舞台のオーディションを受けることになりました。その演目は『ANNIE』で、ブライスは多くの少女たちを抑えてタイトルロールを射止めたのです。
エージェントを得たブライスは、3回目のオーディションで、ペーパーミル・プレイハウスで上演された『ジェーン・エア』のヤング・ジェーン・エア役を射止め、アン・ハサウェイ、ローラ・ベナンティ、トム・ヒューイットらと共演し、周囲を驚かせ続けました。その後、ジェリー・ザックス、 ハロルド・プリンス、 レナード・フォグリア、 ダニエル・フィッシュ、ロバート・ヨハンソンなど、演劇界の大物演出家と仕事をするようになりました。
高校を卒業すると、ブライスは演劇から離れ、勉強とトレーニングに励みます。ノースカロライナ芸術学校に通い、マスクワーク、言葉と身体による即興、方言とアクセントのワーク、ダンス、歌、シーンスタディ、ステージコンバットなどのクラスを履修しました。
その後ニューヨークに戻り、プロの俳優として再び仕事をするようになると、女優業を復活。『ロー＆オーダー』シリーズに4話出演した後、パイロット版のためにロサンゼルスに渡りました。テレビドラマのパイロット版のスクリーンテストを行い、さまざまなテレビ番組のゲストスターを熟した後ロサンゼルスに移住。
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