第2話「ねじれた栄誉」“Honor” のあらすじ
米国初放送日:2000年10月27日 日本初放送日:2008年1月22日
都会の公園で身元不明の若い女性がレイプされ、刺された上に石で殴られて倒れているところを発見される。近くには血のついた石が発見され、病院での検査の結果、処女だったことが判明。女性はその後危篤状態となり亡くなることに。
オリビアとステイブラーは当初、大学の不良グループの犯行と推測し、主な学生を調査するのだが、鑑識の結果被害者から一人の男のDNAが検出され、学生のレイプ殺人という説を覆す結果となる。
被害者はアフガニスタン出身のジャーナリズム専攻の学生であるナフィーサ・アミールと判明。彼女には同じくアフガニスタン出身のダウド・タルジという彼氏がいて、その人物が犯人だと疑われたのだが、彼女の父親はアフガニスタンの外交官で、アフガニスタンの古い慣習に固執する人物であることがわかる。
第2話「ねじれた栄誉」を視聴した感想
個人的評価:
ロー・アンド・オーダー SVUに於いては、日本に住んでいる私たちには信じられないような事件が次々と展開されます。今回の作品も例外ではなく、かなり意味のある深い作品です。国によってそれぞれの価値観は違えども、人間としての本質は皆同じと考えるのは謝った思考なのでしょうか。本当に胸の痛くなる内容で、印象深いものとなりました。
被害者の父親サレ・アミールの固執した考え方は、実際に現地で暮らす方にしかわからないものがあり、彼もまたその父親や祖父に同じ考え方を共有するように躾けられた1人であることがよくわかりました。役を演じたマーシャル・マネッシュのとことん憎たらしいあの演技に拍手です。実際にも目力が強く、強烈な印象のある役者さんで、今回のキャスティングは正解だと思います。
実際に最近話題になったことですが、アフガニスタンで実権を握ったイスラム主義勢力タリバンが、女性が1人で外出することを禁じる法律を制定させています。タリバンのメンバーは彼らの教師ムッラーたちから「女性は誘惑的で、男性をアッラーフへの奉仕から引き離す存在」という教えを受けており、外を歩く女性の姿も見られなくなり、教育を受けることも禁じられたのです。イスラム教自体は女性蔑視を説いていることはないとされています。しかし、それを曲解した少数派の部族「パシュトゥーン」によってイスラム教が作り変えられてしまったようです。
この作品を視聴した後に感じたことは、日本人でよかった、です。確かに日本も男尊女卑という風習が最近まで当たり前だった国でしたが、現在は男女平等の元で、男性も家事や育児をする時代となりました。
一点、気付いたことがありました。被害女性の母親が巻いていたイスラム教の女性の被り物ですが、正しく巻かれていたのでしょうか。エピソードの後半でカメラが母親をズームアップしたとき、布を額に固定するために両面テープを使っているように見えます。また、顔全体(目を除く)が覆われている状態と、顔が完全に覆われていない状態など様々。そして極めつけは、家でニカブ(目を除く顔全体が覆われている被り物)を被っているのに対して、法廷シーンで顔全体を露出するチャドルに変わっています。
ブルカが登場しないのは良かったのですが、不自然と感じたのは筆者だけ?あくまでも個人の感想として書き添えておきます。
第2話「ねじれた栄誉」のゲスト
マーシャル・マネッシュ=サレ・アミール役
殺されたナフィーサ・アミールの父親で、アフガニスタンの外交官。イスラム過激主義タリバンと精通しており、歪んだイスラム教を信じている。
本名:マーシャル・マネッシュ(Marshall Manesh)
生年月日:1950年8月16日
出身地:イラン マシュハド
身長:-
職業:俳優
活動期間:1987年~現在
マーシャル・マネシュはイランで生まれた。幼い頃に父を亡くし、最愛の母に育てられたが、その母からショービズで成功するための力をもらったと感じている。
70年代半ばに渡米し、ペルシアン・シアター・グループに加わり、8年間、アメリカ、カナダ、ヨーロッパを広く旅した。
デビュー作はジェームズ・キャメロン監督の『トゥルー・ライズ』(ジャマール・カレド役)。これまでに100本以上の長編映画、テレビドラマ、40本以上のコマーシャルに出演。『ふたりは友達? ウィル&グレイス』のザミール役、『ママと恋に落ちるまで』のランジット役、『Scrubs〜恋のお騒がせ病棟』のアクバー博士役でレギュラー出演し、『アンディ・バーカーP.I.』のシリーズレギュラーでもあった。
アニル・クマール=ジャリール・アミール役
サレ・アミールの息子で、父親の教えを信じるが葛藤する。
本名:アニル・クマール(Anil Kumar)
生年月日:1977年6月1日
出身地:アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリス
身長:-
職業:俳優、脚本家、小説家
活動期間:1999年~現在
アニル・クマールは、ミネソタ州ミネアポリスで生まれ、オハイオ州ケントで育つ。ケント州立大学で心理学の学士号を取得し、ラトガース大学のプロフェッショナル俳優養成プログラムで修士号を取得しました。
クマールはキャサリン・ハイグルのヒット作であるNBCの新テレビシリーズ「ザ・ブック/CIA大統領特別情報官」にレギュラー出演しているほか、「リベンジ」「ザ・ケープ 漆黒のヒーロー」「NIP/TUCK マイアミ整形外科医」など多数のテレビ出演をしている。
マンハッタン・シアター・クラブで上演されたチャールズ・ブッシュの大ヒット作『アレルギー学者の妻』のモハメド役を演じ、2年半以上にわたって上演された。また、クリーブランド・パブリックで上演されたハリー・コンドリアンの「Saved or Destroyed」の世界初演で、ヴィンセント役を演じた。
初のソロ劇『Rise and Shine…:』がロサンゼルスのレット・ライブ・シアターで上演され、チケットが完売、スタンディングオベーションの大絶賛を記録しました。また、クマールは、小学校のダンスプログラム「ボールルーム・マッドネス」の理事長も務めています。ボールルーム・マッドネスは、創造的な潜在能力を開発し、尊敬、チームワーク、自信、達成感の基礎を生徒一人一人に一歩ずつ築いていくダイナミックなダンスプログラムを実施する組織で、ロサンゼルスで毎年数千人の生徒を指導しています。
また彼は、義理の姉でイラストレーター、コラボレーターのヘザー・バレンズエラと共に3冊の児童書(My Dog Fred, Had a Dog Named Mac, The Grateful Doods)を執筆しています。
フィルドウス・バムジ=ダウド・タルジ役
サレ・アミールの恋人。バレるのを恐れて恋人であることを隠す。
本名:フィルドウス・バムジ(Firdous Bamji)
生年月日:1966年5月3日
出身地:インド ムンバイ
身長:-
職業:俳優、作家
活動期間:1995年~現在
バーレーン、コダイカナル(南インド)、コロンビア(サウスカロライナ)で育つ。トニー・クシュナー、トム・ストッパード、レベッカ・ギルマン、エリック・ボゴシアンなどの著名な劇作家の初演作品に主役として出演し、ニューヨークをはじめ全米で数多くの舞台に立っている。2006年には、映画「The War Within」でインディペンデント・スピリット賞の助演男優賞にノミネートされた。
ドラマシリース『マダム・セクレタリー』『Law & Order』や映画『アンブレイカブル』『シックス・センス』などの M・ナイト・シャマラン監督作品にも出演している。
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