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エピソード25「脳の被害者」“Head” のあらすじ
米国初放送日：2004年5月18日 日本初放送日：2010年3月24日
カフェのトイレに入った女性が、便器に設置されている隠しカメラを発見する。そのカメラは、高解像度の動画が撮れるスパイカメラだった。ステイブラーとオリビアは、店内でPCを使っている客を調べるが、既に逃げられた後だった。ホアンは、排便や排尿を好む精神異常者がいると語る。
SVUはカメラの部品から製造元を割り出し、購入した客を絞り込むことに。すると、カフェから出てきた犯人を見たという目撃者が現れる。目撃情報から犯人のアパートを突き止めると、そこにはカメラの製造元で事情を聞いた女性チャーリーがいたのだった。
チャーリーには同居している弟のウェイドがいた。ウェイドには幼少期の生活環境に問題があったようだ。その後、彼の持ち物から大量の盗聴ビデオが出て来た。
エピソード25「脳の被害者」を視聴した感想
個人的評価：
序盤で登場するポルノ・クイーン役の女優、ココ・オースティンは、実生活でアイス・T（フィン）と結婚しています。
今回の作品は、2つの実在する事件にインスパイアされています。
1つ目は2000年のバージニア州の事件では、男性の脳腫瘍が原因で、腫瘍が摘出されるまで、義理の娘に対して性的虐待をした行動をとっていました。腫瘍は一度摘出しましたが、再び腫瘍ができ、その男性はまた性的犯行を犯します。そのため、再び腫瘍が摘出されたということ。男性の身元は明らかにされていません。
2つ目は1996年、当時33歳だったワシントン州の教師メアリー・ケイ・ルトーノーが、当時12歳だった生徒ビリ・フアラアウの子供を妊娠していたことが発覚し、話題になった事件です。彼女は児童レイプの罪で、6ヶ月の懲役と3年間の保護観察処分を受け、フアラアウに近づかないよう命じられました。
しかし、保護観察期間中、彼女はフアラアウとセックスをしているところを警察官に発見され、保護観察期間違反で逮捕され、州刑務所に7年半の収監を言い渡されました。更に、彼女は再び妊娠してしまいます。そして、服役中に6人目を出産します（前夫との間に4人の子供がいた）。
2004年にルトーノーが出所した後、当時21歳だったフアラアウは、ルトーノーに対する接触禁止命令の取り消しを求める申し立てを裁判所に提出しました。数日後、その要求が認められます。2人は2005年5月20日、ワシントン州ウッディンビル市のコロンビアワイナリーで結婚しました。
その12年後、フアラアウが離婚を申請、2018年離婚が成立しています。離婚理由は明らかにされていません。
本シリーズは、「LAW AND ORDER」シリーズの中では最も面白く、安定しています。特にシーズン5にはクォリティの高い作品が多く評価も高いです。今作はシーズン5の最終エピソードですが、シーズンフィナーレにはいつも多くのことを期待してしまいます。今回も期待して視聴しましたが、終盤で大きく裏切られた感じです（序盤から中盤まではとても良かった）。
このエピソードはシーズン5で最も困惑させられたエピソードでした。実際に右側頭葉に脳腫瘍があると、性格が激変して犯罪につながるケースが多いという統計も出ているようです。そのため、犯行は脳腫瘍が原因だったことは納得がいきました。しかし、主要を切除した後の行動はとても納得のいくものではなかったです。良いストーリーだっただけに、終盤のドタバタ劇は非常に残念でなりません。こういった終わり方は、これまでのSVUにはなかったことかもしれません。
しかし、悪いのは終盤だけで、興味深い不穏な雰囲気で始まり、メインキャストは例外なく素晴らしいです。ゲストのステイシー・エドワーズとダイアナ・スカーウィッドもそれなりの演技をしており、与えられた役柄を十二分にこなし、題材からできる限りのことを引き出しています。
レビューでは、加害者で弁解の余地のない犯罪なのに、同情心を仰ぐような描写になっているのはおかしいと言う方もいるようです。個人的には、犯罪事例から様々な犯行を犯した人間には、脳腫瘍があった例もたくさんあるので矛盾は感じませんでした。私は以下を参照にしました。
参照コラム：https://www.med.gifu-u.ac.jp/neurology/column/medical/007.html
しかし、この作品では、後半に致命傷的な失敗があり、かなり過剰な終わり方をしています。物語としてはごく平凡なもので、この後何度も掘り下げられたテーマのようなものでした。
また、エンディングがあまりにあっけなくて、シーズンフィナーレとしては、興奮とサスペンス性に欠けていました。更に言うならば、最終場面ではマッデン親子の今後の成り行きを扱った方がまだ良かったのでは、という印象です。
エピソード25「脳の被害者」のゲスト
ステイシー・エドワーズ＝メレディス・ライス役
ステイシー・エドワーズは、1965年3月4日生まれのアメリカの女優である。
1997年のブラックコメディ映画『In the Company of Men』でブレイクし、インディペンデント・スピリット賞の最優秀女性主人公賞にノミネートされるまで、多くのB級映画に出演していた。その後、『パーフェクト・カップル』（1998年）、『ブラック AND ホワイト』（1999年）、『ドリブン』（2001年）などの映画に出演し、ドラマシリーズ『シカゴ・ホープ』（1997～1999年）にはレギュラーキャストとして出演していた。
また、2011年から2012年まで、シリーズ『The Lying Game』にレギュラー出演していた。
ダイアナ・スカーウィッド＝ジャッキー・マッデン役
本名ダイアナ・エリザベス・スカーウィッド（1955年8月27日生まれ）は、引退したアメリカの女優である。エリザベス（旧姓フリゼル、1920～2006年）とアンソニー・ジョン・スカーウィッド（1911～1989年）の娘として、ジョージア州サバンナで生まれた。彼女には3人の兄弟がいる。家族はジョージア州タイビーアイランドの長年の住人である。
ダイアナは17歳でジョージア州を離れ、女優になるためにニューヨークへ移住した。アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツとペース大学を同時に卒業し、デュアルプログラムを優等生として修了した。テレビシリーズやテレビ映画、いくつかの映画でちょい役で出演した後、1978年8月27日に医師のエリック・シャインバートと結婚し、2児をもうけた。
『愛と憎しみの伝説』（1981年）のクリスティーナ・クロフォード役で知られる。『サンフランシスコ物語』（1980年）でアカデミー賞助演女優賞、『プレジデント・トルーマン』（1995年）でプライムタイム・エミー賞（限定シリーズまたは映画における優秀助演女優賞）にノミネートされたこともある。
また、『プリティ・ベビー』（1978年）、『ランブルフィッシュ』『シルクウッド』（ともに1983年）、『サイコ3/怨霊の囁き』『ファラ・フォーセット／レイプ・殺意のエンジェル』（ともに1986年）、『ネオン・バイブル』（1995年）、『ホワット・ライズ・ビニース』（2000年）、『パーティ★モンスター』（2003年）、『二重誘拐』（2004年）、『アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち』（2011年）など70以上の映画やテレビで活躍している。
ジェイク・ウィアリー＝シェーン・マッデン役
本名ジェイコブ・ウェアリーは、1990年2月14日生まれのアメリカの俳優である。ニュージャージー州トレントンで、デイタイム・エミー賞受賞女優のキム・ジマーと俳優・監督のアレン・カドニー “A.C.” の間に生まれた。2019年10月に長年の恋人であるヴェラ・ブルダーと結婚した。
CBSのソープオペラ『アズ・ザ・ワールド・ターンズ』のルーク・スナイダー役、NBCのアクションドラマシリーズ『シカゴ・ファイア』のヴィンス・キーラー役、TNTのドラマシリーズ『アニマル・キングダム』のデラン・コディ役で知られている。
『Fred: The Movie』（2010年）、その続編2作、テレビ放映されたニコロデオンの『Fred: The Show』ではケビン・リーボーを演じた。また、ホラー映画『イット・フォローズ』（2014年）、『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わ』（2019年）にも出演している。
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