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エピソード20「解き放たれた憎悪」“Dominance” のあらすじ
米国初放送日：2003年4月4日 日本初放送日：2009年6月6日
カップルが婚約パーティーのために部屋に入ると、4人が全裸で死んでいるのを発見する。女性2人と男性2人は、それぞれレイプされてから頭を撃たれ、宝飾品や財布が盗まれていた。
驚くことに、女性2人は殺害された男性2人からレイプされ、男性たちはお互いにレイプし合ったという状況が検死結果から判明する。被害者は4人とも裕福な家庭で暮らしていた富裕層だった。そして犯人は、現場の靴跡から1人だという結果に。
その後、2人のカップルが公園で同じように殺害され、1人が交通事故に見せかけて殺害された。合計7人の被害者は、全て富裕層の人間で、犯行はかなり素早いものだった。
犯行現場の近くに住んでいる主婦の証言から車の型を特定すると、高級アパートの管理人であるアル・ベイカー名義であることが判明。そして更に2人の男女が殺される事件が・・・
エピソード20「解き放たれた憎悪」を視聴した感想
個人的評価：
「解き放たれた憎悪」は、最初に視聴した時の衝撃的な印象が、心に残る1作です。まず、冒頭の殺害現場のシーンは、かなり残虐的で、「クリミナル・マインド」の1シーンを思い出しました。こちらはいつも残酷なシーンがあり、怖いぐらいに感じます。SVUでも多少はありますが、ある程度抑えて脚色してあり、心に訴えかける内容が多いのが特徴。そのため、受け入れがたい犯行でも何とかやり過ごすことが容易です。
そして同様に、予想もしなかった形で非常に心を動かされたことも忘れることはできません。このタイトルだけでも、ショックを与えるには十分であり、エピソードの素晴らしさを損なうことなく、それ以上に衝撃を受けました。
本作では、VODサービスが充実し、何度か見る機会が増えてくると、年を重ねるにつれて最初に見たときよりも忌まわしい印象を受けるように感じます。この作品は、シーズン4のベストエピソードの一つであり、様々な理由で雰囲気的、感情的に強く訴えかけるエピソードが多いシーズンにおいて、最も衝撃的で、最も残酷なエピソードであると思います。そして、一度見たら忘れられないエピソードの一つであり、柔らかい作品が好きな人には向きませんが、すべてが見事に仕上がっているため、視聴する価値は十分にあるでしょう。
支配する側とされる側を演じた親子3人の、崩壊家庭を見事に描いており、支配されるビリー役のジェイソン・リッターと、父親役のフランク・ランゲラは、弱者を強調する演技を巧みに演じています。そして支配する立場のチャーリー役を演じたイアン・サマーホルダー（ヴァンパイア・ダイアリーズの主役）の演技には、鬼気迫る恐ろしさが溢れていました。
更にこの作品は、SVUの中でも最も死者数の多いエピソードのひとつで、4人の殺人という非常に恐ろしい事件から始まります。脚本はハードボイルドで緊張感がありつつも、考えさせられる内容で、厭らしさを感じさせません。
後半になるとある程度真相を推測することができ、途中から犯人の正体を察知することができましたが、本当に不道徳で最後はゾッとします。すべてが知的で不気味な、サスペンスフルな方法で話が進みます。
今回はチュツォーラと殺人課のドーソン刑事（エリク・パラディーノ）が中心に捜査が動きます。特にチュツォーラは、いつもの厳しくも情にもろい優しさから一転して、犯人に怒りをぶつけるシーンが際立っていました。このエピソードは、番組史上最も機能不全に陥った家族のひとつが描かれている注目作です。
エピソード20「解き放たれた憎悪」のゲスト
エリック・パラディーノ＝デイブ・ドーソン刑事役
イアン・サマーホルダー＝チャーリー・ベイカー役
本名イアン・ジョセフ・サマーハルダー（1978年12月8日生まれ）は、アメリカ合衆国の俳優である。ルイジアナ州コヴィントンで、ミシシッピ州出身のマッサージセラピストのエドナとロバート・サマーハルダー・シニアの3人の子供のうち2番目に生まれた。
父方の祖父の実父はイギリスの地主で、愛人が妊娠したため、ソマーハルダー姓の移民労働者を買収して結婚させ、生まれたばかりの赤ん坊を遠くへ連れ去った。父方の祖母はフランス人であった。母親はアイルランド人の祖先を持ち、母方の祖父はチョクトー人である。14歳の時に両親が離婚後母親と同居した。
コヴィントンの私立校であるセント・ポール・スクールに通った。10歳から13歳までモデルとしてのキャリアに着手し、17歳までに演技の道に進むことを決意した。
テレビドラマ『LOST』のブーン・カーライル役、CWの超常現象ドラマ『ヴァンパイア・ダイアリーズ』のデイモン・サルバトーレ役、NetflixのSFホラーシリーズ『V Wars』のルーサー・スワン博士役などで知られている。
ジェイソン・リッター＝ビリー・ベイカー役
本名ジェイソン・モーガン・リッター（1980年2月17日生まれ）は、アメリカ合衆国の俳優、プロデューサーである。カリフォルニア州ロサンゼルスで、俳優のナンシー・モーガンとジョン・リッターの間に生まれた。俳優のテックス・リッター（リッターが生まれる6年前に死去）とドロシー・フェイの孫である。継母は女優のエイミー・ヤスベック。リッターには俳優のタイラー・リッターを含む3人の兄妹がいる。
ニューヨーク大学でルームメイトとなったサイモン・ヘルバーグと共に、カリフォルニア州サンタモニカのクロスロードスクールで中学・高校を過ごした。その後、ニューヨーク大学ティッシュ芸術学部で学び、卒業した後、アトランティックシアターカンパニーで学ぶ。また、ロンドンの王立演劇アカデミーでも学んだ。
ジョイス・デウィットとの父親の番組『スリーズ・カンパニー』のオープニングクレジットで、ペット動物園のシーンで初めて登場した。
テレビシリーズ『ジョーン・オブ・アルカディア』のケビン・ジラルディ役、『CLASS/クラス』のイーサン・ハース役、NBCのシリーズ『THE EVENT/イベント』のショーン・ウォーカー役、『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』のディッパー・パインズ役、『レイジング・ディオン』のパット・ロリンズ役などで知られている。
また、NBCのテレビシリーズ『バックマン家の人々』では、マーク・シアー役を演じ、エミー賞にノミネートされた。2017年、リッターはABCのコメディシリーズ『Kevin (Probably) Saves the World』に主演した。
フランク・ランゲラ＝アル・ベイカー役
本名フランク・A・ランジェラ・ジュニア（1938年1月1日生まれ）は、アメリカの舞台・映画俳優である。ニュージャージー州バイヨンヌで、アンジェリーナとバイヨンヌ・バレル・アンド・ドラム・カンパニーの社長を務めていた経営者のフランク A. ランジェラ・シニア（1991年没）の息子として生まれた。
バイヨンヌのワシントン小学校とバイヨンヌ高校に通った。 一家がニュージャージー州サウスオレンジに引っ越した後、1955年にサウスオレンジ-メープルウッド学区のコロンビア高校を卒業し、その後1959年にシラキュース大学で演劇の学士号を取得して卒業した。
ピーター・モーガンの『Frost/Nixon』のリチャード・ニクソン役と、フロリアン・ツェラーの『The Father』のアンドレ役で演劇最優秀主演男優賞を、エドワード・アルビーの『Seascape』とイワン・ツルゲーネフ『Fortune’s Fool』の演技で演劇最優秀主演男優賞を2回受賞している。映画版『Frost/Nixon』ではニクソン役を再演し、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。
ランジェラは、『わが愛は消え去りて』（1970年）、『メル・ブルックスの命がけ!イス取り大合戦』（1970年）、『ドラキュラ』（1979年）、『マスターズ/超空の覇者』（1987年）、『デーヴ』（1993年）、『グッドナイト&グッドラック』（2005年）、『Starting Out in the Evening』（2007年）、『ウォール・ストリート』（2010年）などの映画で主要な役を務めています。
他にも『素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー』（2012年）、『はじまりへの旅』（2016年）、『シカゴ7裁判』（2020年）などがある。
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