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エピソード19「重い選択」“Fault” のあらすじ
米国初放送日:2006年4月4日 日本初放送日:2011年1月5日
アパートの一室で、老夫婦と16歳の少女が殺されているのが発見される。メリンダの現場検証で、老夫婦は腸抜きナイフで首を切られており、16歳の少女はレイプの後、絞殺され、9歳のライアンと7歳のレベッカは誘拐された跡があった。
子どもたちの両親は麻薬で逮捕歴があり、長男は強盗を犯して服役中だった。更に両親は離婚しており、子供を巡って親権争いをしていて、父親に殺人と誘拐の疑いが浮上する。レベッカとライアンの通う学校に事情を聞きに行くと、学校のフェンス越しにレベッカを前にして、自慰行為をしていた男がいたことが判明する。
その後ATMのカメラから、子供への性的虐待と暴行で18年間服役後に保釈され、性犯罪者登録されているビクター・ギターノが今回の犯人であることが明らかになる。一刻の猶予も許されず、ホアンの精神鑑定を頼りにSVU総動員で捜査に乗り出す。
エピソード19「重い選択」を視聴した感想
個人的評価:
マリシュカ・ハージティは、この頃になるとお腹もだいぶ目立って来ていたでしょう(妊娠7か月後半に入っていたと思われます)。しかし、撮影での過激なアクションが2か所あったのです。これはマリシュカの代役なのか、それとも本人なのかわからないほど巧妙に撮影されていました。上手いです!
「重い選択」は、シーズン7のエピソードとしては「緊急コール」と「危険な革命家」を凌ぐ形で、強烈で感動的な、力強いエピソードでした。本作はステイブラーとオリビアの、駅でのシーンが2人の親密さを物語っています。シーズン7では素晴らしいエピソードがたくさんありましたが、期待を裏切るようなエピソードもあり、両極端でした。そして今回のエピソードは前者にあたります。
SVUには視聴を重ねるごとに良くなっていくエピソードがあります。私にとって「重い選択」はそんなエピソードのひとつ。前回のエピソード「愛に飢えた危険分子」もとても良く、さらに評価すべき点や愛するべき点があります。2つの作品が続けて良い作品だと、初期のSVUのように次も期待してしまいます。
脚本は非常に緊迫感があり、その一切の無駄を排除したクオリティは最高に力強く感じられました。ギターノとのシーンや、ステイブラーとオリビアのやりとりの台詞は迫力があり圧倒されました。ストーリーは冒頭から注目の的で、緊張感が増し、犯人とその犠牲者の追跡が成功するようにと祈らずにはいられません。ステイブラーとオリビアの葛藤は心を揺さぶられ、ステイブラーの妻であるキャシーがやきもちを焼くのも当然なほど、相棒以上恋人未満の関係を肌で感じさせてくれました。このような状況において、長年連れ添ったパートナーを救うか、犯人を逮捕するかのどちらかを選択するのは難しい。
ステイブラーとオリビアの描き方、そして2人の相性がとても良かったです。2人とも道徳的なジレンマを抱えた葛藤のあるキャラクターで、それは特に終盤のシーンで明らかになります。単純に聞こえる台詞の中に、多くの意味が込められていて、その結果、2人が一緒にいる姿は緊迫感があり、胸が張り裂けそうになります。私は、この2人のコンビがSVU全体の要ではないかと感じ、大好きです。
クリストファー・メローニもマリシュカ・ハージティも、エミー賞候補にふさわしい素晴らしい演技を見せています(ハージティは『緊急コール』で受賞)。ルー・ダイアモンド・フィリップスは、本作品だけでなく、今までの出演作品の中で最も凶悪な人物の一人を演じています。でも、メローニとハージティの演技が際立っていて、今回はちょっと目立たなかったと感じました。
全体的にとても素晴らしい作品ですが、SVUシリーズの中で最も悲しい作品でもありました。
エピソード19「重い選択」のゲスト
ルー・ダイアモンド・フィリップス=ビクター・ギターノ役
本名ルイス・ダイアモンド・フィリップス(1962年2月17日生まれ)は、フィリピン系アメリカ人の俳優、映画監督である。フィリピンのスービックベイ海軍基地で、ルシータ・ウマヤム・アラナスと海兵隊KC-130乗組員チーフの、ジェラルド・アモン・アップチャーチ(1935~1963年)の息子として生まれた。父の死後、継父の養子となり、姓をフィリップスに改名。テキサスで育つ。1980年にコーパスクリスティのフラワーブラフ高校を卒業し、テキサス大学アーリントン校で演劇の美術学士号を取得。
伝記ドラマ『ラ★バンバ』(1987年)でリッチー・ヴァレンス役を演じてブレイク。『落ちこぼれの天使たち』(1988年)ではゴールデングローブ賞にノミネートされ、インディペンデント・スピリット賞を受賞。
1996年の『王様と私』の再演でブロードウェイ・デビューを果たし、シャムのモンクット王を演じてトニー賞にノミネートされた。フィリップスのその他の代表作には、『ヤングガン』(1988年)、『ヤングガン2』(1990年)、『戦火の勇気』(1996年)、『ビッグ・ヒット』(1998年)、『ブロークダウン・パレス』(1999年)、『チェ』(2008年)、『The 33』(2015年)などがある。テレビシリーズ『Longmire』では、ヘンリー・スタンディング・ベアという主人公を演じた。2019年から2021年までFOXの『プロディガル・サン 殺人鬼の系譜』でニューヨーク市警のギル・アロヨ警部補を演じた。
レベッカ・ウィソッキー=ポーラ・グリーンフィールド医師役
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